知恵の神エンキが死んだ。
不死であるはずの神が、まるで人のように死んだのだ。
彼は英雄ビルガメシュの親友で、最良の助言者だった。
ビルガメシュはエンキの死の真相を知るため、旅に出る。
古代シュメールの伝説が生き生きと描かれた作品。
後の世にメソポタミアと呼ばれる地を舞台として、
人の国に住まう神々の在り方、不死の秘密、戦争、
まじないと知恵と学び、多文化・多民族が描かれる。
神々に統べられる世界に、彼は如何にして王たりうるか。
ビルガメシュを始め魅力的な面々が躍動する人間ドラマ。
エンキの遺した粘土板がビルガメシュに知恵の力を与え、
緊迫した戦況を劇的に動かすシーンは鳥肌ものだった。
面白かった!