第55話 おじいちゃん先生の負かもしれない遺産

 ふと思い出したこと。


 中学の時、歴史の先生が60過ぎのおじいさん先生でした。腰が曲がってるとかもなく、老害的な「俺の時代は~」もなく、たまに面白い話をする、そんな先生でした。

 うちのクラスの人から見ると、怒ると他の先生より怖いという程度の認識でした。


 ただ、一つだけ問題があるんです。


 朝学習用のプリントをいくつかそのおじいちゃん先生が自作していました。その中の一つに、白地図に番号が振ってあって、下の一覧に国名を入れるというのがありました。中学の1年生用なのでまあ、メジャーな国とアジアいろいろな感じだったんですが、



本来「中国(中華人民共和国)」であるべきところに「中華民国」と書いてありました。まだ習ってません先生。




 しかも、卒業後、高校3年生のときに遊びに行って職員室に行ったとき、そのプリントが朝学習プリント用のボックスに入っているのが見えました。


 中華民国のままでした。


 それでいいのか。

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