第22話 返事がない。ただの屍のようだ

 食べもしないお菓子を買って、使いもしないダンベルが埃をかぶる。

 読みもしない本が積み重なり、塔を作っている。

 いつかやろうと思っていたゲームを投げ捨て僕は

「とうとう壊れた?」

 みなとが俺に話しかける。波のような声が

「もしも~し。聞こえてる?」

 俺の鼓膜を震わせ

「返事がない。ただの屍のようだ」

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