第3話 悪竜トンベンマガストリクト退治
平和で平等な王国、
クシ王国、
駆使するは馬民族。
ある日、
平和なクエスト日和、
ギルドでたむろしていたら、
のっけから噂。
「恐ろしいわ」
「なにがだい?」
2人っ組っ子娘さんら、
「悪竜が出るそうよ」
「ふーん」
出るとは聞いていたが、
「そんなに珍しいことかい?」
「ええ? 珍しくなあい?」
「ちっともさ」
だってそうじゃないか、
悪い子がいたら良い子がいる、
平和で平等だったら、
凶暴で不健康だったりする。
そんなもんじゃないか。
「あなた、冒険者?」
「そうさ、クシ王国は初めてさ」
「あなたとは気が合いそうにないわね」
いっちまったよ、
まあ悪い子ってことかなオレ。
「ナンパしっぱいしてやがんの」
「違ってるでしょ情報収集よこれ」
「ナンパじゃねえの?」
「アンタらがせんからワシがやってやってんのよ」
「喰えないクエスト探しに食え食えクエスト発見」
挑戦者求む!10分食べキリ、超丼ラーメン!
賞金一万円!
「いまどき、エンかよ、いくら日本が滅んだからって」
「造幣局は無事だったからね、さ、いこ!」
サイコ―だねほんと、
クエストってどこから湧くか、
興味津々だったけど、
結局そうさ、人の挑戦心がクエストを、
喰えるもんに換えちまうって彼女。
「ゲフ どんなもんですって!!」
「すごいねよく食えたもんだね」
勇ましいこと請け合いのたむろ組NO1
「あんた名前なんだっけ?」
「ええっと通り名でいいならアヤトで」
「ああ、アヤトさん、もしよかったらパーティー」
「パーティー? お食事のお誘いかしら?」
「いやクエスト請負のパーティー組んでくんない?」
ゲフッ
「いいわ、構わないわよ、組んだげる」
彼女はよく食べる子、見た目を列挙するいとまなく、
「その代り、食事代は全部そっち持ちでいいかしら?」
「構わないよ、いや、あんなに食わなきゃね」
「だいじょうぶよ甘いものは別腹っていうし」
「・・・・・・」
アヤトがパーティーに加わった。
「さてと今日のうちに宿決めてクエスト決めたいんよ」
「おう!おれ宿取ってくるわ」
「ああ、五人分だ、それ駄賃」
「勝手にパーティー増やすなよ、それっと!」
「ちょっと、五人でいいの?」
「心配しなさんなアヤトさん、うちには」
剣豪、魔法使い、僧侶、盗賊、
「その道のエキスパートがそろい踏みですぜ」
「アヤトサン、職業なんかっね?」
「あたし浪人! 二浪してる文士見習いよ!」
「あっはー、そらよく喰うわね、喰うわね」
剣豪、魔法使い、僧侶、盗賊、文士見習い、
「さて、宿取りは盗賊に任せといて」
「そんな奴に金持たせたのかよ」
「剣豪と魔法使いは俺と一緒にクエスト探しに行こうぜ」
「え? わたしは?」
「文士見習いさんは俺たちの冒険を記録してくれ、
冒険記と報告書が無きゃクエストを請け負っても
らしく見積もれねえんで、最悪、報酬がパーなのさ」
「んーなるほどね! わたし最強かも!!」
「たのんだよアヤトさん、文章分かるの、アンタだけ」
「おっけ!オッケー! 任せておいてよ!」
「頼んだよ、日本みたいにこの王国が滅ばないようにね」
「もー!! どこのジョークよ!!」
喉笛が鳴る、
出でよ悪文と、
食い過ぎて溜めた、
悪文ヘドロはクソとなり排泄。
ドンホントントログソブリュリュンガ
「おっウンコめーっけ」
「ってこのウンコ、どっかでみたような???」
「あ、あああ」
「悪竜だーーーーー!!!!!!!!!」
たかがクソごときでクエストを、
産み出してしまう。
そのクエストその名、
「悪竜退治、か」
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