執筆に欠かせないもの~黒騎士風味~

有原ハリアー

始めに

黒騎士の過去について

 とある先輩騎士、K卿から感銘を受けたので、我が過去を記すこととした。

 なおそのK卿なのだが、我が作品に二作も勲功章(☆)を授けてくださったのだ。大事なフォロワーでもある。


 まず小説を書くきっかけだが。

 私は従騎士時代の前半(小学生時代)、「音楽を聴いて物語を空想する」という趣味があった。

 更に遡ると、7歳である事情によって病院に入院したとき、母親が漫画を買ってくれた。


 この漫画(Vジャンプのことです)から全ては始まった。


 魅力的なキャラクターを見つけ、彼らを自分なりにアレンジし、頭の中で面白おかしく動かしてみた。

 このときインスピレーションを受けたキャラクターが、「盤上血戯と漆黒騎士」における、”須王龍野”と”ヴァイスシルト・リリア・ヴァレンティア”の原点である。(なお、きっかけについての質問があれば、そのキャラクターを明かそう)


 従騎士時代の中頃(小学校高学年)、文章で何かを表現したくなる衝動に駆られた。

 そこから三年間、自分なりに小説(ラノベ)を作ってみた。


 だがはっきり言おう。それは”黒歴史”と化した。

 「従騎士時代最後の三年間(中学生時代)は何だったんだ」と、自身を面罵めんばしたくなる有様だ。


 まあその作品はUSBから完全に抹消したし、その失敗があったからこそ、今の主力作品「盤上血戯と漆黒騎士」があるわけだが……。

 地方の騎士団に入団(高校生時代)してからの小説だが、はっきり言って”秋までほぼ手付かず”だった。

 入団当初は、今まで世話になった”文学部”の存在すら知らなかった。いや、”知ってて無視した”とでも表すべきか。


 まあ秋になってからは、自身が小説、特に執筆活動を愛していると再認識したわけだ。

 今度の三年間は、進捗こそ遅かったものの、挫折はしなかった(「盤上血戯と漆黒騎士」に限った話なら、だ。小規模な挫折自体はあった)。


 そして未だ研鑽けんさんを重ね、今の私に至るワケだ。



     *


 ここまで読んでくれた皆様に、本音を書き示そう。

 大多数の読者諸兄は不快感を感じられるだろうが、そのときはバックブラウザしてもいいし、フォロワーをやめてもらってもいい。


 今の私には、嫉妬と憎悪がある。

 所謂いわゆる「異世界転生・転移」の小説に関してだ。

 先に説明しておくが、「異世界転生・転移」の小説を全否定するつもりは無い。「異世界転生・転移」の話でも、レベルの高い本は割と多く存在する(例、ゼロの使い魔)。だから以下に書き表す感情(特に憎悪)が、一部的外れであることを記しておく。


 本題に入ろう。

 まず嫉妬から説明すると、”今時点での私は「異世界転生・転移」を書けない”。

 冗談抜きで、題材が思い浮かんでこないのだ。

 たとえ百億円を積まれても、執筆依頼をキャンセルする程の話である。


 次に憎悪の説明。

 私の感情を、龍野に代弁してもらうと、こうなる。


「粗製濫造してんじゃねえよ、この野郎!」


 はっきり言おう。

 よく”本文が雑”だと言われる小説がある。そういうのは大嫌いだ。

 「ブームに乗って適当に書いたらそこそこ売れた」、こういうのも嫌いだ。

 それを改革したいなどと言えば大層なものに聞こえるだろうが、とにかく小説、ラノベ界を何とかしたい。

 一読者として、一執筆者として、心底そう思うのだ。


 だが、もう一度はっきり言おう。

 私は「異世界転生・転移」の小説を、


 つまり市場に現れる流言飛語を真に受けているだけだ。

 だから私が「異世界転生・転移」を嫌うのは、単に”多すぎて嫌”だとか、”何であんなのが売れるんだ”とか、そういった感情論に過ぎないのだ。


 以上が我が過去である。

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