人知れずこそ思ひそめしか

城崎 夏恋

第1話

💙💙💙


暖かく気持ちのいい日で、今朝は目覚めが良かった。

とはいえ春はあけぼの。眠そうなのはデフォルト。


兄ちゃんのお下がりの制服を着て、俺はこれから3年間通う中学校に向かった。

楽しくて充実した最高の3年間になるといいなぁなんて俺らしくないことを考えながら。


俺らがこれから使うであろう昇降口の前には、たくさんの新入生が群がっていた。

みんなの目線の先を見ると、クラス発表の紙が貼ってある。俺もみんなと同じようにそこに駆け寄った。


「…A組にはいない。B…は…。」


冴木 來斗

花木 渓



すると後ろから聞き慣れた声がした。

「あ、渓ちゃん!どうだった?クラス発表!!」


「おー、らい。見てみ。」






とりあえず1年間は楽しくて充実した最高のそれになるようだ。

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