第3話

遥 俺には何も…できないよ…

「遥くん…どうして…いつも話しかけてくれるのに…」

遥 …え?

「凛くんも、誠くんも助けてあげるのに…どうして私は助けられないの…?」

遥 どうして知ってるんだ…?

「いつも見てるから…遥くんのこと…」

「明日も見てるよ…遥くんのこと…」


明星 お兄ちゃん…?大丈夫?うなされてた…

遥 …うん…大丈夫…

いつも見てる…?明日も…?


…。


そして毎日そのような、助けて、という声を夢の中で聞いた。


入学式当日


遥 …。


? ねえねえ、遥くんだよね?

遥 …え?俺?

緋鞠 うん、私緋鞠、遥くんでしょ?

遥 うん…そうだけど…

緋鞠 遥くんはさ、夢、みる?

遥 …うん、最近は変な夢…

緋鞠 どんな?

遥 助けてって声が聞こえるんだ。

緋鞠 えー…怖いね…夢の中で知らない女の子に話しかけられるなんて…

遥 え?俺女の子なんて言ってないよ…?


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