なんとか魔法少女
秋野シモン
星と妹と魔法少女
第1話
どの時代でも、女の子を魅了してきた。憧れの対象であり続けた。
そう、俗に魔法少女というやつだ。
一言に魔法少女といっても意外とバリエーション豊かで、制服着ながら自分のこと美少女とか言ってる集団や、箒乗り回してカードで戦う子や、世代交代を繰り返し、モチーフが多様化し過ぎてる有名シリーズなんかもある。
一般の女子(主に小学校低学年辺り)は、大体がこういったアニメ番組を好み、親に変身アイテムのおもちゃをねだる。
まぁ、こういうのは、男子が変身ベルトを欲しがるのと同じで、子どもの
そして、この少女たちも、大人へなるにつれ、関心を失っていく。
しかし、問題はそこじゃない。
要は、まるでこの少女たちと入れ替わるように、魔法少女へと関心を持ち始める、俺みたいなやつがいることだ。こういうやつに対して、大抵世間の目は冷たい。
俺もまた、自分の妹にまるでカラスに荒らされたての生ゴミを見るかのような視線を受けていた。
「お兄ちゃん、キモいよ?」
これは、妹が俺に対し、ほぼ毎日ぶつけてくる言葉だ。
それも、仕方ないかもしれない。
中学に上がり、魔法少女グッズを破棄しようとしていた妹から、全て引き取り、そこへ独自に収集したレアグッズを加えた俺の部屋は、もはや魔法少女神殿となっていた。
両親は俺に対して、苦笑いしかしなくなった。
妹は友達を家に呼ぶとき、俺を会わせてくれなかった。
そうさ、高校生男子が熱中するものではないだろうさ。だがな、好きになったものは仕方ないだろうが!俺は、この想いを貫き通してやる!
俺の名は
夢は、魔法少女になることだ。
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