君の欲望を僕にください。

@nekota-k

第1話 君の欲望

それは決して叶わない


叶ってはいけない恋だった。



「あっ、あぁ。。あん」


「だめぇ、そんなに激しく舐めたら

もぅいっちゃ。。ぁああん」



「はい、今日も俺の勝ち!」


「はぁーー、負けた。

すっごく気持ちよかったぁ〜」


勝ち誇った笑みを浮かべた

口の周り愛液まみれの

無駄に顔が整った男がなんとも

満足気な顔で私を見下ろしている。


「ねぇ、勝ったご褒美に

本当のこと教えてよ?」


真面目な顔をして言うものだから

私はふいっと目を逸らして

気だるさの残る身体を起こし

あちらこちらに散らばった洋服と

下着達を拾い集め

ささっと身なりを整えた


「本当のこと?

本当も何もこれが全てだよ。

ただのゲーム。ただの暇つぶし

それにほら、涼って顔だけはいいから

見てて飽きないし、こんなイケメンが

私のあそこに顔うずめて一生懸命舐めてると思うとそれだけでもぅ、ね?」


「何、ね?って。じゃぁ、

このみは結局ただの変態って事でいいんだな」


涼がニヤリと不敵な笑みを浮かべる。



そう、私たちは


夫婦でも恋人でもない。


かといってただやるだけのセフレでもない。


いや、セフレにすらもなれないのだ


なぜならわたし達は

【イトコ】なのだから


薄く。でも強く確かに遠いところで

血が繋がっているのだ



だから、心も身体も

本当に繋がることも出来なければ


完全に縁が切れる事もない。



そして大切な事を言っておくと


私は彼に恋をしている。


叶わないと知っているけど


それでもいいと、



本心を心の奥底に隠して

彼にゲームを持ちかけた。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君の欲望を僕にください。 @nekota-k

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る