おむすびの歌

地球・・・



この星に、住むのはまだ難しい

雷鳴轟くこの惑星に降り立った宇宙人はそう思った


出発の時間だ

宇宙人は手に持っていたおむすびをかじり

宇宙船に乗りこもうとしたとき

手元から、おむすびが滑り落ちた

「あ、しまった」


慌てておむすびを拾おうとした時

近くで雷が落ちた

ズドオオーーーーーーン

1発の落雷が電磁シールドをかいくぐったのだ



宇宙人は怖くなって慌てて宇宙船ににとびのった

おむすびを地球に残してきてしまった

未開の惑星に何も置いてきてはいけないとされている宇宙条約


しかし、激しくなる雷、そのまま出発してしまった



地球に残された1個のおむすび


その中の微生物が増えて、青くなった


青い微生物は波にさらわれ、海に広がった

呼吸し、分裂し、2重のらせん構造が地球上に広がった


知能を持ち、考え、悩み、また、恋をし

人類になった



私たちは、この地球で、今日も歌い、笑うのであった

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