形而上学



















・形而上学を一言で説明すると

 人生や世界の根本を明らかにしようとする学問のこと。


・原語(ギリシア)

 アリストテレスの講義草稿を整理する際、編者のアンドロニコスが、自然学フェシカメタに無題の草稿を置いて、自然学の後に置かれた諸講義案タ・メタ・タ・フェシカと呼んだことに由来する。

 第二哲学たる自然学に先立つ原理学としての第一哲学や神学を指す。


・訳語

 易経・繋辞伝の「形而上なるもの、之を道と謂ひ、形而下なるもの、之を器と謂ふ」から、井上哲次郎(1855-1944)が採った。

 易経における原義は「具体的な形をこえたもの・形式を離れたもの・抽象的なもの・無形」であるが、そこから訳語としては「時間・空間を超越し、感覚を通してはその存在を知ることができないもの」の意味を当てはめた。

 ちなみに形而下は「形をそなえるもの・有形」の意。



参照:類語例解字典、百科事典マイペディア、ブリタニカ国際大百科事典、広辞苑



『その語がのちに宇宙全体の原因などにかんする思索一般の名称となり、それを和訳する際、「自然すなわち形あるものを越えた、上位の原理についての学」という意味をこめて「」とされたのである』(貫成人「哲学マップ」/ちくま新書 №324/2817)

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