『東』はてなくのぞみけり





















われらひとしく丘に立ち

青ぐろくしてぶちうてる

あやしきもののひろがりを

はてなくのぞみけり

そは巨いなる塩の水

海とはおのもさとれども

伝へてきゝしそのものと

あまりにたがふこゝちして

たゞうつゝなるうすれ日に

そのわだつみの潮騒の

うろこの国の波がしら

きほひ寄するをのぞみゐたりき

(宮沢賢治「われらひとしく丘に立ち」)


四行目の東をと読んでいたが、普通はらしい。

ひがしは「日向し→ひんがし」から。こちらのほうが古い

あずまはよくわからない。日本武尊やまとたけるのみことの説話が語源か。

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