第4話 新入り弁護士 Der neue Advokat
わたしたちは新しい弁護士を擁する。ドクトル・ブケファロスを。かの外見にマケドニアのアレクサンダーの軍馬であったころの面影はなきに等しい。たしかにその事実に通じる者にはそうだと認められることが二三あるのだ。しかしながら最近わたしは見たのだが、外階段において或る全くといって愚かなひとりの廷吏が、競馬を常の愉しみとするような輩のプロぶった目つきをして見蕩れているのが、かの弁護士が両脚を高らかに上げ、大理石に鳴り響くあゆみでもって、段から段へと昇っていくところだった。
概して弁護士会はブケファロスの受け入れを承認している。驚くような理解を示している彼らによれば、ブケファロスは今日の共同体の秩序において困難な位置にあり、また世界史的な価値のためにいずれにせよブケファロスに歩み寄らねばならないのだ、と。今日——誰も否定すまい——偉大なるアレクサンダーはいない。確かに多くのものはまだ殺人に通じている。宴会のテーブル越しに槍で友を貫く巧みさも失われていないのだ。マケドニアは狭く、そのため父フィリップを弾劾する者も多い——しかし誰も、誰もインドへ牽引する者はいない。その頃でもインドの門は到達し難かったが、王の剣によってかの方角は標されていた。今日その門は全く異なる場所、もっと遠くて高いところに移されている。誰もその方角を示さない。多くのものは剣を携えているが、ただ振り回すためだけで、剣に従おうとする目はこんがらがっている。
それゆえ、ひょっとしたらブケファロスがしたように、法典を読み耽ることがほんとうに最良のことなのかもしれない。自由なまま、騎手の腰部によって両脇腹を圧迫されずに、静かな電燈のもとで、アレクサンダー戦争の轟音から遠く離れて、彼はわたしたちの古本を読み、ページを捲る。
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