第4話 夜食のカツサンド
父は、家から割と近い工場で働いていたため、いつも六時前には帰宅していた。
しかし、たまに残業があれば、少し遅くなる。
遅くなるといっても、家が近くなので、午後八時には帰ってくる。
そんなとき、他の人であれば、帰宅前に食べるサンドイッチを、父は食べずに持って帰ってきた。
父の家での夕食が終わって落ち着いた頃、
よくそのサンドイッチをもらって食べていた。
時間が経って少し冷たいカツサンドだったが、
妙においしかった思い出がある。
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