魔法のステッキ
カゲトモ
1ページ
コンコン。
ノックの音が響いた。時刻は午後三時。約束の時間ピッタリだった。
「はーい」
「こんにちは」
カロン、と音を鳴らして開くと、目の前には個性的なシャツを着た可愛らしい客人が居た。
「こんにちは、ルカさん」
ルカさんはにっこりと笑うと、大きな荷物を持って入って来た。
「すみません、荷物置かせて下さいね」
「どうぞ」
カウンターに薦めると手早くBOXを開け、細かい道具をいくつかと大きめの鏡を並べ出した。
「今年も無理をお願いしてすみません」
「いえいえ、少しでもお役に立てることがあれば。それに去年もお客様に喜んでもらえたので」
「それならいいんですけど」
「それで今年は?」
「ふふ、出来上がってからのお楽しみです」
今日は一年に一度のハロウィーン。しがないバーのマスターでも仮装したって文句は言われない日だ。
「僕の為に時間を作ってくださってありがとうございます。勉強させてもらいます」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます