この本に終わりはあるのだろうか

ろぼてん

第1話 本の世界へ

彼の名前は渡辺海、幼い頃に事故で両親を亡くし義理の母に育てられ、現在は

生活に必要なものを送ってもらい1人で暮らしている。

 ある日、そんな彼のもとに一冊の本が届く。

「なんだこれ、誰からだ?」

送り主の名もない本を彼は興味本位で読み始める。

かなりの厚さがあり、読み終えるには時間がかかりそうだった。

しかし、数十ページほど読み進めたところから段々と文字が薄くなり白紙のページが

続いた。

「まいったなぁ、どうすっかな、この本。

世界を守る戦いだとか、結構面白そうだったんだけどな。」

そう言いながら彼はパラパラと白紙のページを捲り、最後のページに名前のような

文字が描かれているのを見つける。

「ユグ?誰だそれ。」

彼はそう言い本を閉じる。すると本の裏表紙に碧色に光る文字が浮かび上がってきた。


「君は選ばれた、この世界を救い、この本を完成させる英雄に。」


「なんだよそれ!意味わかんねぇよ!」

この言葉を理解できないまま彼は碧色の光に包まれた。


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