第30話 アメリカがなぜ「米国」か。

 まえがき:これは眼科クリニックで眼底検査のとき、読んだ豆知識である。


 なぜ日本はアメリカを「米国」、フランスを「仏国」と書くのか?

 第一に、これは戦前の日本政府がやり始めた行為である。

 第二に、国名は次のように、日本語で表記した。


 ・『亜米利加』アメリカ(亜は『亜細亜』アジアと重なるので、二番目の米をとったという説がある)

 ・『英吉利』イギリス

 ・『仏蘭西』フランス

 ・『露西亜』ロシア

 ・『独逸』ドイツ

 ・『印度』インド

 ・『西班牙』スペイン

 ・『伊太利』イタリー

 ・『亜細亜』アジア

 ・『米利堅』メリケン(アメリカがなまったもの。ここから米の字をとったという説がある)


 また、例外的に、言葉の意味合いから当て字として付けたものもある。

 アイスランド→ 『氷州』(氷をアイスと読む)

 ニュージーランド→ 『新西蘭』(新をニューと読む)


 ちなみに、中国では……

 メリケン→ 『美利堅』だから『美国』

 フランス→ 『法蘭西』だから『法国』

 ドイツ→ 『徳意志』だから『徳国』

 なぜか英国だけ日本と同じである。


 最後に、日本では各国や都市をどう表したかを書く。

『愛蘭:アイルランド』

『伊蘭:イラン』

『濠太剌利:オーストラリア』

『墺太利:オーストリア』

『阿蘭陀:オランダ』

『加奈陀:カナダ』

『玖馬:キューバ』

『瑞西:スイス』

『瑞典:スウェーデン』

『丁抹:デンマーク』

『土耳古:トルコ』

『諾威:ノルウェー』

『巴羅貝:パラグアイ』

『比律賓:フィリピン』

『越南:ベトナム』

『白耳義:ベルギー』

(都市名)

『維納:ウィーン』

『剣橋:ケンブリッジ』

『牛津:オックスフォード』

『巴里:パリ』

『聖林:ハリウッド』

『伯林:ベルリン』


 まとめると、当時(戦前)の日本政府が、外交を熱心にせねばならない時に、これらの長い漢字の国名が新聞に載せる時や、議事録に記載する(たぶん)時に邪魔だったので一文字だけとって表すようにしたという。



 <反省>

 PCでケンブリッジと打ちこむと、剣橋とでるおかしさよ。

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