第20話佐久間ダムのコラムより

 佐久間ダムはダムマニアが「山の中にあるけれど、ロマンがあっていいダムだ」という巨大なダムで、水力発電をしているところだ。


 戦後、GHQから離れ、強い日本、豊かな日本国民をつくろうとしたとき。

 なにが問題だったかって、電力。社会の基礎だった。

 それで、アメリカの重機を大量に導入し、技術者を招いて徹底したベルトコンベア・システムで三年ポッチで作り上げてしまった。

 このダムが、H23年3月11日の東日本大震災のときの、電力混乱を救った。

 日本は東日本が50Hzで、西日本が60Hz。

 佐久間ダムは、周波数を自在に切り替えられるから、このとき、四台中の点検さなかの一台をのぞいて、三台とも50Hzに切り替えた。

 東日本の危機を救ったのだ。


 <佐久間ダムについて>

 高さ=155・5メートル。

 貯水量=3億2684万立方メートル。

 幅=293・5メートル。

 最大出力=35万キロ・ワット。


 の、コンクリート重力式ダムです。

 重機はアメリカのアトキンソン社から導入しました。

 もう60年以上稼働しています。


 造り方は、V字の峡谷の表面を削って、岩盤に基礎を打ちこみ、大量のコンクリートを積み重ねました。

 活躍した重機はブルドーザー・ダンプトラック・パワーショベルです。

 その存在は当時のフロンティア・スピリッツそのものでしょう。


 発電所や事務所はダムから一山、離れたところにあります。

 従業員たちは、定期的な巡視や障害などがあれば、車で駆けつけるそうです。

 設備に故障はないか、国などの河川管理行政とダム運営の整合性はとれているかなど、常に考え運営しているということ。


 <まとめ>

 戦後の日本の繁栄と復興を左右する一大事といえば、佐久間ダムの建設。水力発電としてはトップレベルで、黒部ダムを上回る発電量。維持・管理はとても大変。

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