マッチングアプリを使ってみる

 あの人からの新しい指令で、マッチングアプリを使って知らない人とメッセージのやり取りをすることになった私。

 マッチングアプリとは、知らない男女が恋人を探したり、結婚相手を探したりするサービスです。

 でも、「メル友募集」みたいなのでもOKなので、私はその路線でいってみることにしました。


 さすがに顔写真を公開するのは怖いので、自分でイラストを描いて、それをプロフィール画像にします。

 女性は登録料無料で、本人確認も必要ありません。でも、これだと結構な数のサクラがいるんじゃないでしょうか?

 まあ、余計なお世話ですよね。


 プロフィール欄には実際の生年月日を登録し、「メッセージのやり取りのみ希望します。メル友やチャットフレンドでもOK!」と書いて募集しました。


 そうしたら、来るわ!来るわ!

 「文字のやり取りのみ」と書いているのに、あらゆる年齢の男性からメッセージが来ます!職業も多種多様で見取みどり!

 その中から好きな人に返答すれば、メッセージのやり取りが始まります。気に入らない人はスルーすれば、それ以上何も起きません。

 もちろん、こちらから男性に声をかけることもできます。その場合も、相手が無視すればメッセージのやり取りは始まりません。


 とりあえず、20代前半の男性と、30代後半の男性、それから60代の男性とやり取りを始めることにしました。

 20代前半の男性は大学を卒業して、この4月から働き始める予定だそうです。

 30代後半の男性は営業マンとして働いていて、この年まで独身。

 60代の男性は大学の教授をやっていて、そろそろ隠居しようかと考えてるのだとか。


 名前がないと不便なので、それぞれ名前をつけていきますね。もちろん全員仮名です。

 新卒でこれから働き始めるのは、ハルくん。私と年齢も近く、結構話題も合います。子供のころ見ていたアニメとか流行っていた遊びが同じだったりして。

 営業マンのユウジさん。鍋とかフライパンとか料理道具を販売しているそうです。最近は、訪問販売よりもインターネットで宣伝して商品を売る方が儲かるんですって。

 大学教授の方はトシオさん。ロシア文学に詳しいのだとか。もちろん、実際にロシアの土を踏んだことも何度もあるそう。これから隠居して趣味に没頭したいというお話。


 はてさて、マッチングアプリで出会った人たちと、私はどんな関係を築いていくのでしょうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る