第4話 失恋。

見てしまった。

僕は…………見てしまったんだ。


彼女が、男といる所を。


下校中、爽やかに髪をなびかせ、颯爽さっそうと自転車を漕ぐ彼女の隣には、イケメンがいた。


すると、自然と僕の目からは涙が溢れてきた。


僕は、それを隠すように、自転車で沈む夕陽を背に、立ち漕ぎで自転車をかっ飛ばした。


僕にとって、全て終わりだと思った。


だけど、これが、始まりになったんだ。

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