第103話 同志よ今夜もありがとう
半年くらい前になりますが。考えていたSFのプロットを一つ捨てました。というか、SF屋さんにプロットそのまま譲りました。
書ける気がしなくなったからです。
最初は書けると思っていたんですよ。ところがいろいろ問題が出て来た。理由は簡単です、私が現ドラ屋さんだからです。
それでSF屋さんに相談しました。
流石ですね。SF屋さんはきっちりとSFらしい発想でそれらの難問を次々とクリアしてくれたのです。あまりの素晴らしい発想に溜息が出ました。
ところが、SFとして素晴らしすぎたせいで、逆に書けなくなってしまったのです。
理由は簡単です、私が現ドラ屋さんだからです。(二回目)
ある程度リアリティのあるものだと理解できる。だから自信を持って書ける。
だけど、自分の中のリアリティボーダーを超えてしまうと『完全なSF』になってしまう、だから書けない。
読者としてなら大いに楽しめるのに、自分で書くということになるとまるっきりダメ。全く書ける気がしない。というか書きたいと思えない。
自分の書きたいものではなくなってしまったのです。むしろ読みたいものに変わったというべきでしょうか。私はそのプロットで、そのSF屋さんが料理したものを読みたくなったのです。
幸いなことにSF屋さんは書いてくれると言ってくれました。良かった良かった。なので、そのまま綺麗さっぱり託しました。
自分で気に入っているけど書けないプロットを、代わりに作品として仕上げてくれる仲間がいるというのはありがたいものです。自分が持っていたら作品にならなかったのですから。
***
そして三か月後、また性懲りもなくSFの構想が浮かんできました。やはりいろいろ問題が出てきます。
またまた例のSF屋さんに相談しました。
いやもう素晴らしいですね。綺麗さっぱり難題を解決してくれたんですよ。今回は私のリアリティボーダーについてかなり精度を上げ、ギリギリラインで提案してくれました。
くっそ忙しい中、私が納得できるように丁寧に調べて資料を持って来てくれました。
どんだけ時間割いてくれたんだろうな。時間って絶対に取り返しつかない貴重な物だからね。もう、あっちに足向けて眠れませんね。
持つべきものは創作仲間ですね! ありがとう! 同志たちよ!!
しかし難しすぎて二カ月経ってもまだ五万字しか書けてないんだな、これが。二カ月もあったらラブコメなら書き上げて推敲しまくってとっくにアップしてるのに。
SFってホント難しいわ。SF書ける人すごいわ。尊敬するわ……。
……またシロートがシロートらしい発言をしてしまったようだな。
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