第101話 世界オールファストフード構想?

 「何言ってんだコイツ?」なサブタイトルですね。私もそう思います。

 いえね、本屋さんに行った訳ですよ。児童書のところです。私の大好きな「かいけつゾロリ」シリーズとかある辺りね。

 今回のカクヨムコン(第5回)、朝読小説賞ってあったじゃないですか。あれに応募している作品で、とても面白いものがあったんです。それで、イマドキの子たちはどんなものが流行りなのかなってね。


 今流行っているのは「5分後に衝撃的な結末を迎える」「5分でいきなり感動できる」「5分で恐怖のどん底に叩き込む」「5分で泣ける」……5分がキーワードなんです。

 いえ、5分でなくたっていいんです。朝読の僅かな時間で一気に読み切れるものがいいらしい。3分でも7分でもいい。とにかく制限時間内で『全てを解決する』ことが重要なのです。


 理由、知ってました。むしろ私は子供たちと付き合っていて、なぜ気付かなかったかな。

 イマドキの子たちは時間がないのです。学校から帰るや否や、塾に、お稽古ごとにとバタバタ出かける。親が早期教育と言っては未就学児に読み書きを教え、私立の小学校のお受験をし、公立に行ってもその後、私立の中学を目指して塾に通い、文武両道の名のもとに、やれサッカーだ、やれ柔道だといろいろやるわけです。

 やりたくてやってる子は楽しいでしょうが、親にやらされているだけの子はそのストレスをLINEやゲームで晴らします。それでも塾の宿題は山積みです。


 ほら、時間がない。

 時間がない癖に情報量だけは膨大です。わからないこともウィキペディアで数分で調べられます。全てのサイクルが早く、忍耐力・継続力がない。

 だから、一話完結でないといけない。サクッと終わらないといけない。



 話を冒頭のカクヨムコンの作品に戻します。

 その作品は、一話当たりの分量が朝読にちょうど良かったのです。引きも上手くて翌日に続きを読むのが楽しみになる。

 『そこですべて完結』ではなくて『続きが楽しみ』で終わる事、これが読書の楽しみの一つだと思うんですよね。だからこそ、今の忙しい子供たちには「手っ取り早く結果がわかるファスト読書」じゃなくて「毎日続きを楽しみにする連載的読書」をして欲しい。

 もちろん短編もいいのです。短編がダメだというのではなく、短編も長編も楽しめる脳になって欲しいなと、長編書きは思うわけです。

(そして大きくなったら如月芳美の本を読みましょう←ここが最も大切)


 まぁ、私はハンバーガー好きですけどね(ファストフード好きじゃん!)


 また最後の最後でシロートらしさが出てしまったようだな……。

 

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