第79話 音に文字をあてる

 なんのこっちゃと思われたことでしょう。

 単にSEのことなんですけどね。サウンドエフェクトの方ね。効果音。


 どがーん!(大きな爆弾)

 ばばばばばば!(マシンガン)

 ばしゅっ!(ダンクシュート)

 ぎゅいーん!(ギター)

 さらさら(砂、小川、長い髪、絹の擦れる音)

 すぴー(変ないびき)

 にょんにょんにょん(如月の歩行音)

 数え上げたらキリがないほどたくさんありますよね。


 で、ワタクシ如月はこういう効果音を殆ど使わないのです。大抵地の文でサクッと書いちゃう。コメディだと、こういう効果音をガッツリ使った方が面白くなりそうなんですが、使うタイミングを逃しちゃってます。


***


 話は変わり。

 普段からボッチの部屋で鼻歌歌ってるんですが、鼻歌のクラシック率が超絶高いんです。99.9%クラシックですね。

 クラシックにも色々ありますが、室内楽とかじゃなくてね、フルオーケストラのやつが多いのね。交響曲とか、交響詩とか、協奏曲とかね。

 しかも全部のパートを歌いたいのね。全部ね!!


どごどんどん、どごどんどん、どごどんどん、どごどんどん(Timp ,cresc.)

ぶん(Tuba)たーらん(Strings)

ぶん(Tuba)たーらん(Strings)

ぶん(Tuba)たーらん(Strings)

ぶん(Tuba)たーらん(Strings)

ばーーー(Tb.)たーらららららららららららら、たららたんたん(Strings)

※歌劇『イーゴリ公』より『韃靼人の踊り』


これくらいなら簡単なんですよ。ストラヴィンスキーなんか無謀。『春の祭典』とか無茶にもほどがある。


ぱぱぱぱぱぱ(Tp.)しょわわわわ(Susp.Cym)どどどどど(B.D.roll)ごわわわわ(Gong,roll)じゃんっ! じゃんっ! じゃーーーじゃん!(Strings)

※『春の祭典』だけどどこかわかんないよね。


それでふと思った。音にはそれに合った文字があるな、と。(今更!)


 テューバって、上でも書きましたが「ぶん」なんです。誰が何と言っても「ぶん」です。それ以外受け付けません。


 トランペットは「ぱぁーん」か「ぱぁー」か「ぱぱぱぱ」です。とにかく「ぱ」です。


 ホルンは「ぽぁーん」です。発音的には「ぱ」と「ぽ」の間くらいのビミョーなところです(カバレフスキーの組曲『道化師』の『エピローグ』に一発だけ入るホルンのソロは「ほーん」です。「ぽぁーん」じゃない)


 トロンボーンは「ぽ」です(つまりホルンはトランペットとトロンボーンの合いの子的存在ですね)。

 だけど上記の『韃靼人の踊り』のように、徹底的にワイルドに吹くときは「ばーーーーー」です。できる限り下品に「ばーーーーー!」これは譲れない。


 面白いのがダブルリードの楽器。

 オーボエは「へ」なんですよ「へ」。

 かの有名なチャイコフスキーの『白鳥の湖』を「へ」で歌ってください。ほら、まるでオーボエだ!


 そしてファゴット。これはもう文句なしで「ほ」です。

 プロコフィエフの『ピーターと狼』のおじいさんね。ほへっへほーーーほほほほほほっほっほっほ……。


***


 いやもう全パート歌ってたら、もはや鼻歌でもなんでもないって感じもするんですが、これが如月の通常運転的鼻歌です。『一人オーケストラ』できちゃうんで、

「ねえ、○○ってどんな曲だったっけ?」って聞かれてもソッコーフルオケで再現します!


 なんでこれができるのに、効果音を文字で書かないんだろうね? 良い子のみんなは「シロートだからできないんだ」とか、そういう図星突くのやめようね。



 フッ……カクヨムのベルリンフィルが、またシロート発言をしてしまったようだな(ベルリンフィルに謝れ)


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