第28話 ルビ

 ルビです。はい、今回はルビのお話。


 自分で文章を書くようになるまで、ルビのことなど深く考えたことはありませんでした。ルビというのは難読漢字に振られるものという認識がありました(というかそれ以外に選択肢が無かった)が、カクヨムに参加するようになって「いろいろな使われ方してるんだなぁ」と、シロート丸出しの感想を持ったものでございます。



 何と言っても、「音声化している台詞と心の声が違う場合、それをルビで表現している作品」が存在したことに驚きました。もう目から鱗、眼鏡からレンズです!


「どう? あたしにはちょっと地味かしらあたしの前では衣装が霞むわね?」

そんなことありませんわケバいって言葉知らないの?。何を着ても素敵ですバカっぽいわね」


 これ、女性同士のバチバチを書くには都合のいい使い方だなと思いました。ただね、ルビがたくさんあるとね……老眼にはきついのよ。画面拡大!



 私が一撃でブラバするものの中で、ルビが原因になっているものもあります。『何でもかんでもルビ振っちゃえ』的なもの、これ、ほんと疲れる。1話全部読めずに、スクロールさえしないままブラバってのがよくあります。


 感情的ヒステリックに喚く女房ヨメから逃げ出し、行先あてもなく彷徨う週末ウィークエンド深夜ミッドナイト不夜城新宿はまさしく危険地域デンジャラスゾーンと呼ぶに相応しい。

 営業セールストークとお世辞リップサービス金銭カネを求める女と、身体カラダを求める男の攻防戦。



 ……読めねー。



 現実リアル仮想ヴァーチャルの狭間で賞金稼ぎハンターとしてこの惑星ほし伝説レジェンドになるか、それとも拘置所ブタバコに戻るか、好きな方を選ばせてやる。だが先生ドクター助言アドヴァイスはちゃんと聞いといた方がいいぜ。



 ……しつけー。



 理由わけは聞かないでくれ。現在いまこの瞬間ときも、超能力者エスパーパワーを使っている。転機チャンスは必ず訪れる。その時こそがお前の岐路ターニングポイントだ。



 ……もう、ええっちゅーねん!


 偶にちょろっと入るのは効果的ですね。でも流石に1行に5つや6つ出てくると、頭3行でブラバしてしまいます。何が書かれていたか、訳わかんなくなるんですよ。結局どんな話だったっけ?

 正直、上の三つの例文、自分でも何を書いているかわかりません。何となくつながってるっぽいけど意味不明……。

 とは言え、「それ全然おっけー!」という方もいらっしゃるでしょう、もしかするとジェネレーションギャップというヤツかもしれません(いや、まだ私は若いと思いたい)。


 上手く使えば効果的、下手に使うと邪魔になる。英語や難読漢字もそうですね。「うごめく」よりも「蠢く」の方が、なんか蠢いてるっぽい(まんまじゃん)。

「バケモノ」よりも「魑魅魍魎」の方なんかがおどろおどろしい(語彙力危険)。


 読みにくい方の例文はいくらでも書けるのに、上手な方の例文がここに提示できないのが無念の極みでございます。いや、それができればこれは『シロート発言』じゃなくて『創作論』になるんだけどさ。



 おや? ……またシロート発言をしてしまったようだな。

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