戦ってイイノ?2話 お姉さん
お姉さん
「あなた珠樹さん?」
と学校が終わった後、代美ちゃんと歩いていると呼び止められた。
「誰ですか?」
「私は六角
「小麦ちゃん、家には帰ってないんですか?」
と質問を質問で返してしまい、
「ええ、あの事件の時に、あなたとあと二人と一緒に脱出したって、聞いたわ。けど、その後から情報も入らないし、最近は皆、小麦ちゃんのこと知らないって言うしどうなってるの?」
「ええっと、私もその時気絶していて、その後分からないんです。ごめんなさい……」
「そうなの……でもあなたは小麦ちゃんのこと知っていてよかったわ。良かったらメールアドレス交換してくれない? あなたは小麦ちゃんの事知っているんだもの」
「は、はい。いいですよ」
とメアドを交換していると、
「あれ、代美ちゃんは?」
さっきから発言していない、代美ちゃんを探してみた。すると彼女は私の後ろで、上空を見て、固まっていた。そして、上を指さして、
「ね、ねえ~。あれ、何かな~」
その指の先には、見たことのない、飛行物体があった。
「あれ~、あれ見たことあるような気もするよ~」
と代美ちゃんが言葉を続ける。
「何あれ、私は見たことないよ!」
すると、それを見た誰かが、
「さっきテレビでやってた、宣戦布告したって言う飛行物体に似てないか?」
と言っている。その間、代美ちゃんはずっと考えていたらしく、
「あ、思い出した~。沈んだ都の王と戦った時にあたし達が落とした飛行物体だ~」
ってことは……、
「あれって私達を狙ってるのかな?」
「う~ん、戦争する気ならここ一帯を狙ってるんじゃないかな~。軍の基地もあるし~」
「じゃ、じゃあ倒さないと!」
私は変身しようとしたが、代美ちゃんが、
「少し待ってね~、ここで戦ったら大騒ぎだよ~」
と止められた。
「けど、ここの人たちが死んじゃうよ!」
「だったら、あたしを抱えて、あのビルを昇って~」
「なんで?」
「あそこから狙撃するよ~」
「そういえば代美ちゃん足遅いし、ジャンプも苦手だもんね」
それを言うのと同時に私は代美ちゃんを抱え、逃げる人達の進む方向と逆方向にあるビルに接近、どうやら代美ちゃんは重力を操作をして、自分を軽くしているようだが、
「そういえば、なんで走れないの? 重力を弱くすれば速くなれるんじゃ……」
と聞きながら、だれもこっちを見てないことを確認、自分の重力を出来るだけ弱くして、ジャンプ。うまく屋上に到達。
「それがね~。そういう呪いなんだよ~。速く走れない代わりにね~、力をすべてに分散せずに最大で掛けれるようになる。例えば、魔法で~、弓に力を掛けるときにね~、すべてに均等に私の最大の力を掛けれるんだ~」
と言いつつ弓に矢をつがえ放つ。その飛行物体に矢はあたり炎上、海に墜落した。
「さあ逃げるよ~」
そう言うと代美ちゃんはビルから飛び降り、私もそれに続いて、重力を軽くして飛び降り、その場から逃げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます