魔法少女でイイノ?11話 釣り
釣り
帰り道、急いで帰っていたので、近道の誰もいないビルの間の小道を通っていた。いつの間にか時間がギリギリになっていて、あわてていたのだ。まあ、代美ちゃんの弓を買うのに付き合っていたら閉店時間になるまで帰らないから。っと言う事を考えていると、前に白い布が垂れて来た。しゃがんで避けようとしゃがんだが、それでも目の前に布が垂れている。右手で払いのけようと触れると、その布グルグル巻きされてしまい、それに引っ張られ、宙を舞った。
「な、何これ?」
ビルの隙間に蜘蛛の巣にかかった蝶の様になってしまい、動けない、すると向かいにあるビルに人影が現れ、
「こんばんは、2日ぶりね、飯野珠樹」
何処で会ったんだろう、何処か見た事は有るんだけど……
「あ、成水のところのメイドさん」
思い出した。確かに案内してくれたメイドさんだ。彼女は青筋を立てながら、
「安藤 美智よ、でもって成水様には様をつけなさい!」
と言うと全身に巻かれた布がきつく締められた。
「い、痛い!」
「当たり前よ、成水様を傷つけたんだから!おめでとう、あなたには死のプレゼントをあげるわ!」
「なっ! 何であなた達は私を殺そうとするの?」
すると安藤はキョトンとした顔で、答えた。
「あなたはこの世界中の命と一人の願いを天秤に掛けた場合どちらを取るのかしら?」
「それは世界中の命だけど、何でそんな質問をするの?」
「おめでとう。それが正解よ、今の状況、あなたの死でこの世界は救われるの」
「けど、私はお父さんとお母さんを蘇らせたいだけで、悪い事はしてないよ!」
「あなたはそう思ってるかもしれないけど……ってもう来たのね」
と上を睨む安藤、すると、いきなり布ほどけ、蜘蛛の巣の様な布たちも途切れていた。
あわてて無重力にする、すると後ろに引っ張られ、遠くに飛ばされた。次の瞬間、私は少し離れたビルの屋上に居た。周りにはもっと大きなビルが多く、何処に居るか解らなかった。上空に飛ぼうとすると、風切る音、後方上空から槍が飛んで来ていて、回避不能、反重力も間に合わない、もう駄目かな……と思ったら、上から矢が、降ってきて、その槍を落としてくれた。同じように何本も槍が飛んできたがすべて、矢で撃ち落とされていく、そうしている内に上の方で火花と金属のぶつかる音が聞こえてきて、
「に、逃げなきゃ」
私は逃げ出した。そして気が付いたら家のベットで震えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます