黒煙と死神

@kaimiyakailu

よくある終末だった

煙が立ち込めた。

燃えるような夕焼けと、彼方此方の火事で発生した黒煙。

パトカーや救急車はサイレンをけたたましく鳴らし市内を走り回る。

火花が散った中、小さな子供達の叫び声、悲痛な悲鳴が響く。

1歩、また1歩。

ゆっくりと進み行けば崩れた家屋の下敷きとなった父親、母親の姿とその子供が彼らを助けようと咽び泣きながら瓦礫を退かそう奮闘している。


そんな子供の後ろに俺は立つ。




そして、釜を振り下ろす。





一滴の水滴を生み出せば頬を伝い、罅割れが多くあるアスファルトを濡らした。

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