独り歩き
記憶が唯一人歩きするのを感じている
脳の中、背中、足、腹、胸、喉、舌、耳、目
見て聞いて感じ声を腹から胸が痛くなるほど笑い
足をばたつかせて背を折り曲げて泣いて笑う
その繰り返し
でも記憶の中には胸だけを締め付けるものがあって
天井を見ながら横隔膜と心臓が痛くなるのを感じた
目に記憶が刺さる、だから涙がでてしまう
でも人の頭は便利らしく
記憶は徐々に薄れて声から忘れていくらしい
そうしたら耳も喉も、あんなに騒々しかった日々も
身体から忘れられてしまうのだろう
この身体中に駆け巡る「それ」が薄れるころ
きっと永遠に目を瞑る時、そう思うことにした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます