宝石

輝いていた人に惹かれた

輝くものに惹かれていた

いつだって知れることが道だと想えてた

交わる瞬間の高揚も

紐解けた時の快感も

もう知ってしまった

だから、知らなかった日々には帰れない

今だって胸を焦がして止まない

蝉のように泣き続け

蛍のように光り続け

続けられるか落ちゆくか

それでも照りつける太陽に

知識が悲鳴を上げて汗を流させる

端っこからはじっこまで

知れるだろうか

背を伸ばす木々のように

季節に呼応する花のように

輝きを知ってしまったから

私は手を伸ばす

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る