冬の朝には君に挨拶を
冬の寒い朝は
一番の君
冬服
ベージュの手袋
冬用のカーディガンは黒
ベージュのマフラー
赤く染まった耳と鼻
赤のポリタンク
吐かれる白い息
知っていることがある
僕が冬の朝練で嫌気がさしているころ
誰よりも早く登校し
教室のストーブに灯油を注ぎ
スイッチを入れ
銀色のタライに水をはり
一日の始まりを温めている君の事
僕が教室に行くころには
本を読んでいるか
友達と話しているか
どちらにせよ、微笑んでいる君
部活を引退した最後の年
冬の寒い朝
一番に君に会える
やっと君より早くストーブをつけられる
そして一番に挨拶が
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