　すべてのサービスは「0」から始まる。

今年の春からボソボソと作っていたWebサービスを初めてオンライン上に公開したのは、2017/09/03だった。

　この日から、世界中のインターネットに接続できるありとあらゆる人間がこのサービスにアクセスできたことになる。偽りなしに全世界同時公開。

　しかし実際のところ、この日から2017/10/08までの一ヶ月ほどの間にアクセスしに来たのは、自分以外ではほぼ0人だった。

　ユーザー数どころかアクセス数0人。すごい！　

　絶望的に感じるが、これは割と計画的にやっていて、このサービスのURLを誰にも教えなかったからこういうことになっただけだった。

　オンラインサービスはこの辺りが面白くて、Googleを始めとする他のサイトに一切このURLを渡さなければ、誰もこのサービスのことを知らないし、アクセスもしにこない状態になる。

（とはいえ、わかりやすいURLだったりするとBOTに捕捉されるだろうし、IPアドレスで検索しにくるBOTもいるので完全に知られないことはできないと思う）

　そう考えると、Web上には間違いなく存在するのに誰も見たことがない、知らない、ダーク・マターみたいなWebサイトが星の数ほどあるんじゃないかと思う。私達が観測しているのは極一部の限られた世界に過ぎないのだ。準備中の新規事業のプロモーションサイトもあるかも知れないし、一人でこそこそと虚空に向かって日記を書いている人もいるかも知れないし、いつ読まれるかもわからない誰か宛のメッセージだけを載せているボトルメールのようなサイトもあるかも知れない。そう考えると、なんだか冒険心をかき立てられるように感じる。

　まあ小学生が作ったサイトとか機械的に作られたサイトや実験的なショボいサイトばかりなのかもしれないけど。

　何にせよ、この誰もこない一ヶ月の間でこそこそと実地テストをしていた。ローカルのPC環境で上手くいってもオンラインだとへたれることがあるので、ある程度期間をとってテストをし、「公開」する一応の目標を10/08と置いた。

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