女装魔女

大海陽向

第0章

#0

小さな町の中にある比較的大きな家。ここにはある一人の少年が住んでいる。


名前は、木柳きやなぎ そう


現在小学6年生で11歳の男の子だ。


彼の家は魔女の家系で、彼も魔女の遺伝子は持っている。でも魔法を使うことはできない。理由は至極簡単、魔ではないからである。


でも、彼の身近には魔法が使える魔女がいる。

母の裕子ゆうこ、それに2歳年上の関森せきもり 千尋ちひろだ。


裕子ゆうこは結構腕の立つ魔女で、一般的な事であれば彼女に使えない魔法はない、と言われている。実は全日本魔女協会の理事を務めているのだとか。


千尋ちひろそうの従姉で、魔法も簡単なものであれば難なく使うことができる。基本無口ではあるが、他人の面倒見は良く、幼少期は奏の面倒を見る事もあった。


そして中学二年生になった千尋は今、そうの家にいる。遊びに来ているのではない、そこで生活している。


その理由についてはまたの機会にしようと思う……

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