過去に臨む未来 未来に望む過去

第0話 消えることのない過去の記憶

 今にして思えば、


「すいません、J三八番様、聞きたいことがあるんですけど」

「む、なんだ? 私に答えられることならなんでも答えてみせよう」

「旧時代と現代の違いについてお聞きしたいんです」

「何故だ?」

「いや何故って……知りたいと思うことに理由なんて要りますか?」

「理由は要らないが、理由は有るからな」

「……まるで、このことを知ろうとすることが悪いみたいな言い方ですね」

「悪くはない。個人的に気になっただけだ。知りたければ好きなだけ教えてやろうではないか、任せたまえ」

「えぇ……なんか気が進まなくなってきた……」


 この会話がきっかけだったのかもしれない。


「ではまず、私達人間について話をしよう――」

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