412日目 精神の安定化?
キルりんはメルトの薬によって得ていた幸福な時間を思い出しては胸を触りため息を吐くといった一連の流れを行い・・・それをハルトたちは遠くから見守ってはいたが魔王はさすがに見ているだけはできないとキルりんの肩を叩き励ましの言葉をかけるがキルりんは一切の反応を見せず魔王はハルトたちの元へと戻ると今日一日はそっとしておいてやろうと家から出ていき気を紛らわせるために今日の予定を考えることにした。
「なぁ・・・キルりんに気を使って家を出たのはいいけどよ??
着いた先が酒場で何をするのか全然案が出ないとかどうなんだ??
俺は別に外に出たい気分でもないし金は今のところ余裕はあるしで・・・・出ていくのならメルト1人でよかったんじゃないか??」
「ちょっとなに薄情な事言っちゃってんの??
あんたはあくまで私の使い魔なんでしょうが・・・だったら私が外に出たらついてくるのが当たり前じゃない。
本当にハルトはバカ過ぎて話にならないわね。
魔王もそう思うでしょ??」
「今回の件に関してはそっとしておくことがキルりんの為になると考えた私の案だが外で何をするかまで考えていなかったのは私のミスだそこは謝ろう。
だが1日でキルりんの機嫌が戻るのかどうかが問題だ・・・このまま心が閉鎖してしまわないかと不安でしかないが・・・難しいものだな。」
魔王は2人よりもキルりんのみを案じてはいたがどのようにして心のケアをしたらいいとかまでは答えが出ておらずその成り行きで外に出されたハルトはそれ以上文句もいう事はなくなったのだが本題の今日の予定をどうするかという話に切り替えるとメルトは自信満々にシュゴビーをバカみたいにかっ喰らうと案を出すと魔王とハルトはスルーして考えていた。
「ちょっとナニナニ私の案はお呼びじゃないってどーゆーことよ!!
私だって生きてるんだからちょっとくらい反応して答えてくれてもいいんじゃないのかしらね!?
それともこの場で怒りに任せて店を吹き飛ばして・・・・は止めておこうかしら。
店主の眼光が魔人クラスになってることだし・・・」
「バカな案にいちいち俺たちが乗ってられないだけだ。
何せ今日の一日をいい日になるか悪い日になるか重要な事だからな。
それにだ・・・何にもしないままここに居座るのも迷惑だし朝食でも食うか・・・」
「そうだな・・・それではいつもの朝食セットでもいただこうか。」
「注文かしこまり~~~」
ウェイトレスはジッとまだかまだかとウズウズして待っていたためハルトたちはすぐに散らせようと朝食のオーダーをいれてテーブルに持たれるとメルトは再び何かを考えておりハルトは次にどんな悪だくみをしているのかと問うと・・・・
「アンタねぇ・・・私が毎回毎回悪い事を考えてるとかそう言う風に言わないでもらえないかしら??
これでも私は偉大なる魔術師なのよ??そんなハルトが想像するような女性を狙った性犯罪なんてしないわよ。」
「誰が性犯罪者だって??この口かなぁ~~それともその腐った脳が悪いのか??
イマジンで作った脳みそを叩き込んでやろうか!?あぁぁ!?」
「2人とも店内では静かにしろ・・・私まで変な人のように見られてしまうだろ??」
魔王は十分サキュバスな格好で変な奴だろとハルトが口ずさむと魔王はハルトにアッパーをかまし天井に突き刺すと運ばれてきた朝食に手を付け始めた。
「モシャモシャモシャ・・・で、今日はどうすんだ??
依頼を見て何かを狩りに出かけるのかキルりんを慰めるためのアイテムを買って持ち帰るとかそんな程度しか思い浮かばねぇが・・・・」
「そうね・・・今のキルりんに下手なモノを与えると逆効果かもだしアイテムを上げるにしても結構なハードルよ??
依頼をするにしてもキルりん攻略が待ってるしどのみちキルりんが問題なのよねぇ。
魔王はなんかないの??長年生きた脳は使わないと死んじゃうわよ??」
「メルトのように悪知恵があるわけではないからそう言った方向に考えがいかないだけだがこの場合だとそうだな・・・キルりんが喜ぶものを狙うかいつものようにキルりんと接してやるべきかという事なのならいつものように接した方がよいのかもしれないな。
アイテムを手渡すとその際にキルりんの事だから色々と考えて受け取るかもしれないからな。」
魔王の言葉を一通り聞いた2人は魔王の意見に賛成しいつものように接してやろうという事に決まりすぐに家に戻る事はせずにひとまず外で何かするべきことが無いかと歩き回ることになりまずはギルドへ向かい最近の害獣や魔獣の行動を示したマップを見たりと知識の更新を行い次に緊急依頼が来ていないかと掲示板を変えてみるとその後方から何者かが近づいてきており・・・・・
「やぁハルトたちも依頼を受けに来たのって・・・アレ??キルりんは??もしかして風邪??」
「いやアイツは多分体は魔王の次に頑丈だから風邪じゃねぇよせっちゃん。
それとは別の用件で俺たちはちょっと距離を置いているって感じかな。
変な意味ではなくてただキルりんの心の問題というべきか・・・・」
「そ、そうね・・・キルりんも大人の女性へ成長する時期だからそっとしておいてほしい時だってあるわけだけど・・・せっちゃんは依頼を何か受けたのかしら??」
「どうやらそのようだな・・・それにこの時期は依頼があまり出ないはずだが最近の冬場はとんでもないくらい依頼が多く出回っているが。
もしかすると他の魔王の影響が関係しているのかもしれないな。」
ハルトは魔王のつぶやきにまた魔王が絡んでいるのかとややこしい奴が身内にいると感じつつも声には出さずせっちゃんに受けた依頼を見せてもらうとどれも数を倒す依頼ばかりでこの時期にしては稼ぎにはならないモノであったがせっちゃんが言うには人の為になるのであればこの鬼の力を存分に生かしたいと凛とした顔で答え。
魔王はそのハッキリとした答えと姿勢にせっちゃんの肩を掴んでコクコクと頷いており・・・コレはややこしい流れになると感じたハルトとメルトはササっと別の場所へと足を運ぼうとしたが魔王の手は2人を逃がすことはなかった。
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