388日目 夢の世界は現実よりもリアル・・・


 ハルトたちは家に入ると朝の状態と1つも違う事なく配置されており。

やっと外の異常な世界から非難ができたと一息つくと魔王は自室に入ると驚きの声を上げ・・・ハルトたちは何か異変があったのではと急いで駆け付けると魔王は部屋を封鎖するように立っていた。



「あはは!!!いやぁ大して驚くようなことでもなかった!!!だからハルトたちは気にせずリビングで休んでいてくれ!!!」

「魔王さんがそう言うのなら・・・いいのだけれど。

本当に困ったことがあれば気軽に呼んでくれて構わないから。」

「そうだよ?今は教会だとか何とかいってる場合じゃないんだ。

だから互いの欠点や問題を自分たちがカバーする気でいないとだね・・・」

「だから魔王、驚いたわけを俺たちに話しておいた方が今後の為にもなると思うわけだわ・・・だからそのドアノブから手を離して俺たちに中の確認をさせろよな!!!!オラァァァッ!!!!」

ハルトは魔王を振り切りドアノブをガチャリと回してドアを開くとそこには魔王の部屋にはなかったものがズラリと並んでおり。

ベッドの上には見覚えがあるような無いようなOKとしか書かれていない枕や変わった人の形をした人形まであり・・・ハルトは魔王にこの惨状はどういうわけなのかと冷静に問うた。



「いや、だから見せたくなかったのだ!!!私だって知らない事なんだ。

何せ朝は快調に目覚めそのままトレーニングに出てしまったくらいで・・・

だから戻って来てみて一番驚いてるのはこっちなのだ!!!」

「良かった・・・魔王さんが誰かと《《結婚))したような配置と内容に私も少し手がグーになりそうだった。

でも、今思えば夢の中なのなら人に迷惑を与えない程度なら好きな事をしてもいいのかもだね。」

「だけどまぁ・・・この枕なんて実際に使うのかな??

魔王さんって意外とピュアな感じだったりして??」

「ハイネもそれ以上突っかかるなよ。

暴走した時の魔王は結構面倒が多いんだぞ??

すぐに過剰反応して何かを・・・ブンッ・・・・」

「あぁ、説明してた本人が説明したようになったわね。

つまり魔王は極度のアレになるとハルトや殴ってもよさそうな相手に対してぶん殴ったり武器で攻撃する癖があんのよね。

でまぁ・・・その対象が今回はハルトだったわけだけどハルト生きてる??」

メルトは壁にめり込んだハルトに声をかけると何とか大丈夫と返事が返って来るとハイネやせっちゃんたちの協力を得て引き抜いてもらうとハルトは魔王に何でもかんでもすぐに殴る癖をどうにかしろとガミガミ吹きかけると魔王は魔王で手を振り回しながらだったら部屋を見るなと言ってハルトたちを外へと出してしまった。



「何だったんだ??アイツ・・・

まぁ部屋には何か妙なモノがあったとか敵がいたとかそう言うのじゃなかったしスルーしてもいいんだろうけど元の世界でまさかああんな風なモノを持ってたりしないだろうな・・・・何だろすげぇ心配なんだが・・・」

「いやいやハルト君心配し過ぎじゃないかな??

魔王さんに見合う男性がこの国にこの世界にいるとは思えないよ??

魔王さんだからきっと求める基本スペックは殴っても壊れなさそうなのは基本として自分よりも強いのが条件じゃないかな??」

「ふむ、それならこの世界にはいるか自分の目で確かめる意外になさそうだな。

私は近くに・・・・いたりするかもだけど・・・・今は時が早いと言うか・・・私は鬼だから・・・家庭を持つとかそんなことはぁ・・・・」

「せっちゃん今までにないって言うくらい顔が緩んでるわよ??

それに魔王の彼がどうこう言っている場合じゃないでしょ??

今はこの不自由でクソな夢の世界からどうやって出るかが問題でしょうが。

こんなにイライラする相手は初めてよ!!

あぁ~~さらにシュゴビーが入らないと集中もロクにできやしな・・・そう言えばここは現実とあんまり変わりがないって言う事は・・・・私の神酒がここに保存されているはず!!!ハイネ!!ここは夢の中なんだから私のやりたいようにやっていいのよね??だったら神酒をラッパ飲みしちゃおっと!!!らんらるんらるんるんるん!!!」

メルトはハイネの何か言いたそうな表情を無視して自分の部屋に向かうと予想通り今度はメルトの方からとんでもない悲鳴が聞こえたが誰一人としてメルトの方へと向かおうとしておらず逆に何かを察したメルトはハルトたちの近くにまで寄ってから再び泣きわめきだしていた。



「あぁもう何だよ!?せっかく無視して面倒事に巻き込まれねぇようにしてたってのに・・・・んで、この際だ聞いてやるからちゃんと説明しろ。」

「何よ偉そうに!!!アンタ私が夢の世界でもあんたのマスターだって言う事を忘れたのかしら!?

それにねいーもん!!ここまでしたらいくら何でも魔王たちが私を慰めに・・・・・」

「あ~お腹が満たされた状態で浴びるこのポカポカ日光はくせ者だねぇ~~あぁ眠ってしまいそうだよ。」

「ハイネ司祭、今は寝てはならない。

寝たら大変なことが起きてしまうかもしらない!!ダメだ寝てはいけない!!起きて!!」

「どうしたのだ??リビングが騒がしいと思えばメルトが妙な表情で泣いているが・・・・何がどうしたと言うのだ??」

魔王が部屋から出てくるとメルトは誰も相手をしてくれないと涙ながらに答え魔王は辺りを一目見てからため息をこぼして自分が話を最後まで聞こうと語るとメルトは魔王に部屋で起った地獄のような光景を語った。



「私の秘蔵中の秘蔵である神酒が・・・この通り・・・中身が水になってたのよ!!!誰よ!!こんな酒をこよなく愛するモノに毒を盛るようなことをする輩は!!

もしもハルトやキルりんたちなのなら容赦しないわよ!!!

でも今は怒るよりもまずもっとじゃんじゃん泣きたい気分よぉ~~~うわぁぁん!!!」

「あぁ・・・・うん、ヨシヨシ。

ハルトは本当にこの水になっていると言う神酒に手を出していないのだな??」

「もちろんだ。

しかも俺はすでに飲み干してると思っていたくらいだぞ??

あのメルトが神酒を見たら寝かせると言うよりも即飲み切る方が脳裏をかすめるだろ??」

ハルトの言葉に一同は軽く納得し、それを見たメルトは水の入った瓶を投げつけようとした時・・・何か嫌な事が頭の中でイメージされピタリと動きを止めてしまっていた。

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