311日目 大富豪メルトに制裁を!!


 シュゴビーを奪われてブーブー言いつつもメルトはせっちゃんたちと楽しそうに大富豪をして遊んでおり。

その間にハルトは晩ご飯で出すキルりんたちの言う豪勢という名にふさわしい料理を作り大富豪をしているリビングに戻ると。

メルトは何かイカサマをしているのかずっと頂点の大富豪をキープしつつ大貧民を記録的に継続しているせっちゃんが真っ白となってカードを握っていた。



「おいおい・・・せっちゃんが真っ白じゃねぇか・・・・

こういうカードゲームは相手に花を持たせてやって楽しむもんだろ??

お客であるせっちゃんに対してやりすぎじゃないか??」

「うぅぅぅ・・・・これで13回連続大貧民・・・いつになれば私は報われるんだ・・・・」

「せっちゃんそんなに気を落とさないでください。

あのイカサマペテン師メルトを共に協力して大富豪の地位から引きずり降ろして魔女裁判にかけてやりましょう。

きっとメルトは裏で何か闇取引を行っているはずですので。」

「魔女裁判でも魔女狩りでも好きなのをすればいいわ弱者共!!

このゲームは強いカードを奪う大富豪が勝つって言う私のためのゲームね!!

さぁ底辺のせっちゃんは最強カードの2枚を早く寄越しなさいな!!!」

「これは私よりも魔王的に暴君ではないか??

それに・・・このまませっちゃんを泣かせっぱなしにして食事にも行けまい・・・

だからハルトはせっちゃんの手札を見つつサポートしてやってはどうだ??

せっちゃんはこういうカードゲームが初めてらしくてな・・・・

どうもカードの使い方が悪いのだ・・・・」

と、魔王の言葉が気になりひとまず今回のゲームは見送ると言う形にして各自のプレイングを見ることにしたのだが・・・・・



「それじゃ私は・・・7で・・・」

「ならば次は10だ!!さぁせっちゃんの番だ。」

「えっと・・・・1が強かったっけ??えっとえっと・・・それじゃ1で。」

「フッフッフ・・・最強のカードしか持たない私が1で止められるわけがないでしょ!!!さぁ愚民どもひれ伏しなさい!!!2でカットよ!!!

ジョーカーはすでに我が手中にあり!!!これでゲームは私のモノ!!!私がルールよ!!!さぁここからはじゃんじゃんと流すわよ!!!あひゃひゃひゃひゃ!!!!」

「ふむふむ・・・バカメルトはカードに頼り切ってパワープレイ・・・せっちゃんは強さの基準が曖昧。

キルりんと魔王は博打をしない安定を売りにしたバランスってところか・・・・

これなら色々と手は打てそうだが・・・今回はあの鼻を高くしてるメルトをどん底に叩き落すのならしかないだろうな。

よしせっちゃん・・・次のゲームから一緒にチームを組んであのエセ大富豪を完膚なきまで叩きのめしてやろうぜ!!俺・・・トランプとかカードゲームには自信あるんだ、だから期待してくれて構わない。」

と、ゲームが終わった頃に混ざってきたハルトにメルトは何人増えようが構わないと余裕をかましており。

その言動は自身の態勢にも表れ出し・・・ソファーに寝そべったメルトを見たハルトは絶対に勝って王座を奪還すると心に誓うと。

メルトだとカードを仕組む可能性があると全員に伝えたハルトは自分が代わりにカードを切ってセットすると語り・・・見事なカード捌きで全員にカードを配り終え、大富豪特有の交換が始まり・・・・



「さぁせっちゃん・・・あなたの最高級なカードを私に寄越しなさい。

私からはこの最弱な3のカードをプレゼントしてあげるわ。

あひゃひゃ!!!今回もジョーカーと2が来るなんて本当に王様って最高ね!!

私・・・今からでも現実でも王座を狙ってみようかしら??ねぇねぇどう思う??」

「あぁ??お前が王だぁ??この魔王ですら自分の城を自分で叩き壊したんだぞ??

お前が王になったらこの世界は終わりだし国も亡ぶ・・・いや、待て。

メルト王国に人なんて絶対に住まないし家来何てどれだけ金を積んでもダメだな。

お酒の王様は無理だよなぁ・・・・色々と無理だろ・・・」

「私はともかくメルトは確実に自らの手で国を亡ぼす存在になるだろう。

まさしく王国潰しのメルトと世界中に名を広めるだろう・・・」

「メルトが王になった暁にはその首をもらい受けに行きますので楽しみにしててください。」

「みんな・・・そろそろ言うのを止めないとメルトが泣いちゃいそう・・・・」

自分から話し始めた内容を自ら放置し、魔王たちに散々ボロクソに言った事をこれから大富豪で思い知らせると語り。

ハルトはチャンスがいきなりやって来たとニヤリと笑みを浮かべ、メルトの手札はこの中でも最強の手札なのなら始めのカードは自分たちからでいいかと問うと。

魔王とキルりんもせっちゃんには花を持たせてやりたいと言う事から認め・・・・問題のメルトは自分の最強を知らしめるためにハンデを上げるとハルトたちに言って堂々と構えるとせっちゃんは最弱の手札を震わせながらハルトにこれからどうすればいいのかと問い・・・ハルトはせっちゃんにカードを4選んでコソコソとセリフを教え・・・カードをプレイさせた。



「えぇっと・・・ハルトの言い方をマネすると・・・

さぁ大富豪はこれで地に落ちる!!いざ行こう民たちよ!!私についてこい!!

――――――――――革命ッ!!!!」

「はぁ!?何ソレ!?何なのよ革命ッて!?」

「革命を知らないのですか??この革命というのはですね・・・・

今まで強かったカードが最弱と化し最弱とされていた3が最強になると言ういわば逆転劇なのですよ。

まさかとは思いましたが・・・ハルトはやってくれますねぇ。」

「あぁ、コレでこの暴君メルトを地べたに這いつくばらせることができる。

さぁ私たちは返すカードがないからそのまませっちゃんたちのターンだ。」

「さて、メルト・・・お前の連勝記録もこれでストップだ。

せっちゃん!!!思う存分暴れてやれ!!!」

革命後、メルトの手札は全てが最弱となったため・・・魔王やキルりんでさえ止めることができずにボロボロにやられて地に落ち。

次からの大富豪はせっちゃんとなり、メルトから最強カードを何度も交換しては勝利すると言う逆転劇を日が暮れるまで行うとさすがのメルトも心が折れたのかトランプは止めにすると言って抜け・・・そろそろ夕食にしないかということからそのまま宴会をすることとなった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る