303日目 せっちゃんの意外なスキル
茂みに隠れて魔獣や害獣の他にある違和感を探っていると現れた異様な姿をしたグールが現れ。
その見栄えと言うと・・・顔の半分に肉はなく、もう半分は白骨化しており。
もはやこの状態のものはゾンビとも何とも言えそうなものからハルトたちは受付嬢から聞いたスケルトングールという注意するべき相手だと想定し。
始めから一気に叩みかける作戦をすることにし、先ずは伸びたメルトを起こし目標のスケルトングールに魔法をブッパするように言いつけた。
「まったく、何よ・・・私がいないとやっぱりなんもできないんじゃないの。
そんなに私の力が欲しいのならもっとうまいい方を考えなさいよね。
だけど今回は今までのストレスを先に発散しておきたいからそこの害獣諸共私の魔法で消し炭になっちゃいなさい!!!
―――――――――――いっけぇ!!!プロミネンスブレス!!!!」
「おい、バカッ!!!!そんな超火力魔法をブッパしたら証拠も何も残らんだろ!!!!」
「きっとメルトは金にならないのだったらとやったのでしょうね。
それにしてもすごい火力ですね・・・これではあの半分骨になった魔獣のスケルトングールは消滅している・・・・ん?何ですかあれは??」
「メルトぉぉぉ!!!!下がれ!!!スケルトングールは火の耐性が強いらしい!
せっちゃん!!!私たちが出るしかないようだから手を貸してくれ。」
「うん、わかった!!!
―――――――――メルトはここからハルトたちの方まで離れてて!!!」
メルトは2人にバトンタッチすると全速力でその場から離れ・・・スケルトングールはと言うと魔王とせっちゃんを見ると、下に転がっていた骨を拾い上げて武器の代わりにして攻撃を仕掛けてきた。
「グゴゴゴゴゴゴ・・・・・グゴッ!!!!!」
「くッ!!力は強いがそこまで苦戦するような相手でもない。
せっちゃん!!!一気に叩き潰そう!!!」
「私は右から攻めるから魔王は左をお願い!!!
――――――――――そこだッ!!!いっけぇ!!!!」
「ハァハァ・・・・何よアイツ・・・・火の耐性があるにも程があんでしょ!!
それにスケルトンって物理に強いはずよね。
だったら本当に面倒な相手じゃないの。」
「ですから受付嬢の方は注意しろと言っていたのですよ。
それにしてもあのスケルトングールは骨を武器にしてますがしっかりとした武器を扱えば相当な兵力になる可能性がありますね。
きっとあのスケルトングールは人間の代わりとして戦争に扱うつもりで作ったのでしょうね。」
「だが・・・どうしてこんな辺鄙な所にやって来たんだ??
《《テスト))でもしようって事か??」
ハルトの言葉にキルりんとメルトは何かが頭をよぎったのか・・・閃いたものの口には出さず魔王たちの戦闘に巻き込まれないようにとさらに後方へ下がり茂みに隠れると。
その近くから何者かが近づく音が聞こえ――――――――――
「ん?何の音・・・・デアァアァァアァァ!?!?
こっちにもアレと同じスケルトングールがいるんだが!?
ど、どどどどどうすんだコレ!?メルトとキルりんは何かいいアイデアないのか!?」
「無茶言わないでくださいよ!!!
魔法耐性が高くて物理にも強いとか・・・・本当に何が効くのか全然想像できませんよ。」
「それにこっちにもアッチにもいるんですけど!?
ってか・・・コレ・・・囲まれてんじゃない!?」
「マズイ・・・せっちゃん!!!ここを任せてもいいか??
ハルトたちの方にスケルトングールが集まって来ているようだ。」
「1体なら平気だけど魔王さんも無茶をしないで!!!
危なくなったら逃げて態勢を整えよう。」
せっちゃんの提案を聞いた魔王はハルトたちの方に向かい、スケルトングールを吹き飛ばし逃げ道を確保するとせっちゃんに声をかけて一時撤退した。
「ハァハァハァハァ・・・・・マジで助かったぜ・・・・
何なんだあのスケルトングールって奴ら・・・・
あれが1体5万とか格安すぎるのにも程があんだろ。
で、魔王たちはアレを見てどう思う・・・勝てそうか??」
「あの堅さなら多少力を入れて一撃が通れば粉砕はできるだろうが。
一番手っ取り早いのはスケルトングールにあるかわからないが魔術刻印を消すことができれば倒すことが容易になるのだが。
皆目見当もつかないと言ったところだ。
何せスケルトン自体も個々で違うようにあのスケルトングールも別々の骨格をしていて形も様々だ。
だからあの外見から同じ部位に魔術刻印があるのかどうかも不明で・・・・」
「魔術刻印・・・・ソレって体の一部分から出てる紫色をした煙を出してる光ってるアレかな??」
せっちゃんの語った内容に魔王は色や煙が見える訳ではないが一部分に不自然な箇所が見えているのかと再度せっちゃんに問うと。
せっちゃんは二つ返事で答え・・・ゾロゾロと後を追ってきたスケルトングールが向かってきた事を良い様に使うと言って魔王は飛び出し。
せっちゃんに目の前にいる不自然な箇所の指示を仰ぎつつの戦闘が始まった。
「グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・グゴゴッ!!!!」
「ふんッ!!!このスケルトングールの不自然な箇所はどこにあるんだ!!!
――――――――――クソ・・・邪魔だ!!!離れろ!!!」
「そのスケルトンオーガは左の肩にあるよ!!」
「うおっ!?せっちゃんの言った部位が砕けた瞬間バラバラになったぞ!!!
もしかしてせっちゃんは幻覚じゃなくて本当に見えてるのか!?」
「ハルト、それを面と向かっていっては駄目ですよ?
きっとせっちゃんは泣いちゃいますので・・・・」
「そんな事よりもせっちゃんの目がどうして魔術の痕跡が辿れるのかが不思議ね。
それともこれが本来の鬼の力なのかしら?」
メルトが不思議そうに見ている中でせっちゃんは魔王に魔術刻印の施された部位を指示し・・・その部位を的確に砕くとスケルトングールの目の光は消え。
ただの骨と死体の慣れの果てへと姿を変えていくとこからせっちゃんの目には本当に魔術刻印の施された部位が見えるらしく魔王はそのまませっちゃんに弱点である魔術刻印のある部位を聞きながら処理し全てのスケルトングールを倒し終えると魔王の元へ集合した――――――――――
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