126日目 禁忌の黒い水晶
ランタンとロウソクを持つと・・・ハイネ司祭は最後に手書き地下マップを渡し。
マップに書かれたルートの探索と異変のあるモノと害獣や悪魔を駆除するようにとだけ言うと。
ハルトたちは了承して地下へと降りて行った。
「うぅぅぅ・・・すごい寒いわね・・・・それに何だかジメジメして変なキノコ生えてるし・・・・」
「そのキノコには触れては駄目ですよ?
色合い的にメッチャカライ茸です・・・・触っただけでも口や色々な部位が熱くなる毒キノコです。」
「これも呪いの影響か何かか??
いや、それよりも・・・まずはこのマップに書いてある部屋の探索をしつつ依頼のモノがないか調べないとな。」
「そうだな、先頭はハルトと私が歩くから2人はロウソクをもって来てくれ。」
メルトとキルりんは互いにビビって逃げるようなことは無しにしようと守れるはずもない誓いを立て、マップに書かれた部屋に入ると。
魔王の魔力センサーが働き・・・3つの呪いのアイテムを粉砕して袋にしまうと。
次の部屋に向かって歩き始めた。
「それにしても・・・如何にも大切そうなペンダントに呪いを仕込むなんて。
どんだけこの教会が憎いのかしらね。」
「噂では・・・他の教会だと男が多くこの教会のように教会の使途になれるのは女性のみであり美人揃いと言う事で恨みが来ていると言われていますね。」
「そんな下らねぇ理由で呪いの掛かったペンダントとか贈り物を置いて帰んなよな!!!ストーカーよりもタチが悪いぞ!!!」
「ハルトの言う通りだな。
どうせならちまちましたやり方ではなくガツンと教会に攻撃をだな――――――
シッ・・・静かに・・・後方から何かが付けてくる足音と魔力の反応がある。
2人とも、早く私の・・・って、もう移動していたのか――――――」
魔王が2人を後ろに後退させる前に2人は先に移動しており、ハルトがランタンを傾けると・・・・
「うわぁ・・・何アレぇ・・・気色悪い人形が動いてる・・・・」
「アレはキラーオートマタでしょうか・・・ですがここまで荒々しく異形な物は見たことがありません。
それに・・・操縦者がいないと動かないはずなのですが・・・・」
「その操縦者はきっとアレだろう・・・ハルトは見えているか??」
「あぁ・・・何だあれ?あれが俗に言う幽霊か??
妙にふわふわしてめっちゃコッチ見てるんだが・・・・」
その幽霊は指をクイクイっと言わせると・・・ナイフとのこぎり状の腕を持った人形が歩き始め。
魔王たちが戦闘態勢に入ると、どこかへ逃げてしまっていた。
「急にどこかに逃げてしまったな。
それに、あのゴーストも。」
「きっと魔王にビビッて逃げたんじゃねぇのか??
戦闘態勢の魔王は少しおっかないからな。」
「も、もう平気??目を開けても大丈夫かしら??呪われたりしない??」
「メルトは呪いに関しては知識があるのですよね???
それならどうしておどおどしているのですか??」
キルりんの問いにメルトは・・・呪いには数多くの種類と呪う方法があり。
身に着けるモノや傷を負わせるモノ・・・それに見ただけで呪うモノまであると説明すると。
キルりんもびくびくしながら目を閉じてメルトに謝罪すると。
消えて行った人形たちを追うのではなく、先にある部屋を目指してハルトたちが移動すると。
次に着いた部屋には呪われたものはなく、代わりに綺麗な花が壺の前に活けられてあった。
「この花は・・・水の量からして今日換えたばかりだな。
だが、一体だれが・・・・」
「そりゃ、ジャージーかハイネ司祭・・・は無いとして。
リザさんかリードみたいに少しメンタル強い奴だろうな。
何せ、クソ暗いこの地下に来るんだからな。」
「それもそうね・・・こんな所に1人で来るような人はメンタルは相当なものよ。
呪いがあると聞いたら1人で何て絶対に着たくないスポットナンバーワンだし。
それに・・・今も何かに見られてる気がして仕方ないだけれど・・・そう感じてるのって私だけかしら??」
「あわ・・・あわわわ・・・・で、デタァァァッ!!!!!メルトの後ろにヤバヤバなものがいます!!!魔王!!!ハルト!!!早くアレを見てくだしゃい!!!呪いでひゅ!!!!悪魔でひゅ!!!」
キルりんは顔を青くしながらブルブルガクガクしてメルトの後方に浮かんでいる人形に指をさすと。
メルトは真顔になり・・・涙目にしながら振り向くと―――――――
「テメェら全員マジブッ殺す!!!!!!!!!!」
「ぎゃぁぁぁぁ殺人人形!!!!!!」
「メルトはランタンを持つハルトの方に下がっていろ!!!
で、そこのナイフを持った人形よ・・・いや、ゴーストよ。
どうしてお前たちはこの地下で騒ぎお起こすのだ??」
「魔王は何を悠長に幽霊と語っているのですか!?
こういう得体の知れないモノは少し力づくでも成仏させるのがいいのではないでしょうか!!!」
キルりんの言葉を聞くと、ゴーストはキルりんの方を睨んでいるかのように見つめ。
魔王の質問に答え始めた。
「あん??どうしてかって??そりゃ・・・ん?どうしてだろうな・・・
そういや・・・あの黒い水晶を見てから・・・いや、今はどうだっていい!!!
お前達を全員血祭りだ!!!覚悟してぶっ殺されやがれゲヒャハハハ!!!」
「そうか、ならいきなりで悪いのだがその依り代を崩させてもらう!!!」
魔王は狂った人形に炎の魔法を放って燃え落とすと中から光の玉が現れ・・・・
「ありがとう・・・やっと眠りにつける・・・だけど気をつけて・・・
黒い水晶は
綺麗な光は黒い水晶を壊せと言うと・・・天へと消えて行き。
どうやらこの教会地下にある黒い水晶が原因と分かると、ハルトたちはどこにあるのかわからない黒い水晶を壊すことを1つの達成条件と考え。
ハイネ司祭の記したマップに従って次の部屋に向かって行った。
「で、ハルトたちはあのゴーストの言葉を信じるワケ?
私はどうも信じられないと言うか・・・まだ信じたくないと言うか・・・」
「私もです・・・生まれて初めて幽霊を見ましたし。
まだ、心と頭の整理が追い付いていません・・・ですが・・・あの光の玉の言葉は嘘を言っているようにも聞こえなかったですし・・・何をどう信じたら・・・」
「ならば、真実を見て決めればいい。
ハイネ司祭のマップで辿り着いたこの部屋からとてつもない魔力を感じる。
つまり・・・ここにゴーストや魔の類が荒れ狂う何かがあるのだろう。
だから気をつけて―――――――――」
「オリャァァァァ!!!呪われし秘宝出てこいやぁぁぁぁ!!!!
売って金にしてやんよぉぉ!!」
「あのバカ・・・・何でもカネカネ言いやがるクセは何とかならないのか?
でも、扉を開いた時点では何ともなさそうだな。
よし、このままメルトに中を探らせて状況確認をしよう。」
「ハルトよ・・・そのような時間はないかもしれない。
久しぶりに登場して何だが・・・あの部屋には昔、ワシが作った凶暴化の暴石があるのだ。
どうしてここにワシの禁忌があるのかは知らんが・・・ハルトの剣でワシの代わりに壊して欲しい。
――――――――ワシも現状はゴーストと同じだ・・・意識を持ったまま直視すれば暴走する可能性がある故、これにて眠りにつくが。
何、ハルトならば問題ない・・・頼んだぞ、我が友。」
ハルトは質問をしようとしたが・・・その前にメルトの叫び声が聞こえ。
メルトはハルトたちを過ぎ去っていくと、部屋の中からゾンビや悪魔がぞろぞろと現れ・・・ハルトと魔王は剣を抜き。
魔物の群れの対処をすると・・・・・・
「この黒く光り輝く水晶が・・・幽霊たちを暴走させる黒い水晶なのでしょうか??」
「あぁ・・・俺の中に居候中のバロンがそう言ってた。
この剣だと壊すことができるとか何とか。」
「そうか・・・・で、メルトはどこに行ったのだ??
未だに戻ってこないのだが?」
ハルトとキルりんは魔王の質問に対して「知らない」と同時につぶやくと同時にクモの巣や頭にネズミを乗せたメルトが返ってきていた―――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます