『深海に及ぶ』

ここは深い海の底。

上の世界には、わざわざ浮上するほどの価値などないと思ってた。

だけど。

ふと聞こえてきた歌声。

その歌が聞ける世界ならば、もう一度戻ってもいいかな。と思わせた。

そして、深海に及ぶその歌声は、僕の意識を浮上させた。

ゆっくりと目を開ければ、白い天井と、看護師たちが走って行くのが見えた。

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