第2話

周りには、まだ路面を除雪し、溶けかかった小さな雪山が、端っこにあった。

雪山自体の回りは、黒く汚れているといった汚い印象は、そんなになかった。

小さい、細長い山々が連なっている。

 

3月頃の仕事現場は、暖かくもなし、凄く寒くもなし、近くに新幹線の通る駅があり、たまに新幹線の頭 ( 上部 ) が見え、ちょっとした楽しみも少しは、あった。

「新幹線!? 新幹線っ、新幹線が行った~っ、行った~・・・」

日頃 見た事がない物が、見える事が嬉しかった、大の大人が、子供と変わらなかった。


もう少しで帰りという時間帯、近くに駐車場のコンクリートを打つ外構屋の人がいた、近付いて来る。

「チッ」一瞬 舌打ちをした・・・でも・・・(ダメだ、もたん!?) 少し考えて直ぐにレンタルトイレに掛け込んだ。

鍵を閉めて、ズボンやパンツを下ろした。

ブリブリブリ~ッ、ス~ッ、ブリブリッ・・・・・・。

便は、出なかった、ガスだけだった。


水を流して、支度をして、何も無かったような態度で扉を開け、そして出た。

「あ~っ、スッキリしたっ・・・・・・」

すると近くに一人の外構屋さんが居た、黒い顔をした優しげのある、中年の男の人が、《 参ったな~!? 勘弁してくれよ~》、みたいな歪めた顔をしているのが、横目で見えた。

仕事をしていて近くに居て全て聞こえたらしい・・・。


頭を下げて、逃げるような足取りで場を離れたが、オヤジさんの《 参ったな~!? 勘弁してくれよ~》みたいな歪めた顔を見て、声には、出さないが、内心 《 ゴメン 》と言い、頭を深く下げたく成るくらいだった、赤面するくらい恥ずかしくて、軽くオヤジさんを見て、直ぐにその場を離れてしまった。

 人生で一番くらいに恥ずかしく、笑える話しに成ってしまった。


 ワハハハハッ、トホホ・・・・・・。

 (*/□\*) あちゃーっ。

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