さくらむすび

この桜の下で

幹を挟んで手を繋いでいた

決して同じ道に進めないから

せめて桜の時期だけは

秘かに背中を合わせて手を繋ぐ

神秘的な桜吹雪

他人に見られないための夜

幻想的だというのに現実的に

結ばれないことを知る

お互いが幽霊であるかのよう

明日には貴方はいない人

大切な願いを貴方にできない

だから桜の季節に手を繋ぐ

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