遠く恋も愛も的外れ

遠くなったわけではない

学生時代によくある離れ離れというやつで

追いかける暇もなく、どこに入学するかも分からず

俺は知ろうともしなかった

ここで会わる恋だと思っていたからだ


数年後、ラインに表示される見覚えのある名前

人違いかもしれない、でも名前は心に刻まれた思い出の名前

チャンスか、それとも夢のものか

ショックか、感動か、俺は分からない

だが、ここでチャンスを逃すと、やはり悔しい。チャンスだ。

「〇〇〇か」

短い素っ気ない態度の呼びかけ

返ってきた返事は「誰?」そこから「高校の時の同級生だよ」と話す

少しの間、返ってきたのは「覚えてないや」の一言

だが、そこで諦めたくない「会えれば分かるよ」「わかんないよ」「少し会おう。たぶん分かるから」なんとも浅ましい欲望の塊だ。

「わかった」と言われて日取りを決める。きっと恋にはならない、なぜなら恋はすでに終わっているからだ。

どれだけ彼女を愛せるか。容姿の変わった彼女を愛せるか自信はないが、でも未練。

変わった彼女を見て、俺は愛せるか。愛さなければならないのか。

空を見上げて望む、できらば恋を愛を求めて生きていきたい。

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