被災地での心霊体験 ~ドライブレコーダーの記録~

@puremuhougyoku

生々しい、被災地の霊体験

東日本を襲った大津波


被害甚大の宮城県石花市沿岸部では、

震災直後から幽霊の目撃談が多発。


「幽霊を目撃した!」


と言うが、

霊などいるはずがないと言われてしまえばそれで「終わり」

与太話として流されてしまうだろう。


「幽霊がでた!」


と実際に体験しようがまことしやかであり

どうにも証明のしようがないのだからそれで「終わり」


だが「終われない」のがタクシー会社。


タクシーは車内に乗客を乗せた時点でメーターを切る。

乗客を乗せた距離によりメーターは増え「運賃」が決まる。

乗客はタクシーを降りる際に「運賃」を支払う。


霊が客としてタクシーに乗ればどうだろうか。


車内に霊を乗せた時点で運転手はメーターを切る。

霊を乗せた距離によりメーターは増え「運賃」が決まる。

霊はタクシーを降りる際に「運賃」を・・支払えない。

(当の霊からすれば、支払っているつもりなのだろうが。)


当然ながら「無賃乗車」になってしまう。


深夜、客を乗せたつもりが幽霊であった。


被災地の様に幽霊のばっこする土地では

これが頻繁に続くため、会社存続の危機となる。

「いる」「いない」ではなく「ある」

タクシー会社にとって霊現象は死活問題なのだ。


この小説は、件のメーターをはじめ

乗務日誌から割り出される霊の姿。


霊そのものの姿をとらえた生々しい映像のドライブレコーダー。


これをしたためる。

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