第461話桃の取材 in クリスタルレイク

 アオイ:魔界宇宙最古の国家が旧クラウント王国ではないという事が巨獣アーマードランスによって発覚し、王立研究所の考古学部門は大慌て。そんな中、旧クラウント王国魔王ルイズ・クラウントの墓前に集う約束をしていた勇者一行。最初に来たのは勇者リズさんと桃さんでした。


 魔界時間10:36 クリスタルレイク湖畔


 リズ:とても綺麗な湖だが、ここに何かあるのか?


 アオイ:この方は人界で感染型精神汚染物質カオスに侵された魔王ルイズ・クラウント様を倒す事で救った勇者様です。


 桃:ここにはルイズ様所縁の場所なんです。皆さんが揃う前にどんな方か知っておく必要があると思いまして。


 アオイ:この方は魔界宇宙財界に君臨する12の『王』の称号を持つ財界人の1人『文芸王』黒羽文彦くろばねふみひこ氏の経営する八咫烏文庫やたがらすぶんこ『週間グローバルフォーカス』の記者さんで缶塚桃かんづかももさんです。


 リズ:それは大事だな♪


 湖面から姿を現すアーマードランス


 リズ:な、何だあの大陸の様な巨大魚は⁉︎


 桃:ちょっと待ってて下さい!今巨獣翻訳アプリで通訳します!


 持っていたデバイスを向ける桃


 桃:巨獣さん、これでお話が出来ますよ!


 アオイ:ここからは翻訳アプリによる翻訳モードでお送りいたします。


 ランス:ふわぁ〜・・・・・よぅ、ねったぞ♪おん?アンタらはだいね?


 桃:週間グローバルフォーカスの缶塚桃といいます!お話を伺っても良いでしょうか?


 ランス:お?まぁ良かど♪


 桃:ありがとうございます!それでは先ずはお名前を伺っても良いですか?


 ランス:おいか、おいはアーマードランスじゃあ。


 巨獣名鑑で調べる桃


 桃:う〜ん。


 リズ:どうした?


 桃:それが、巨獣名鑑には名前とシーラカンス型の古代種としか書かれてないんです。


 ランス:ないななんだ、おいの事が載ってなかったとや?


 桃:はい、古代種は謎が多く解明されてないので記述されてる部分が少ないんだと思います。あ、ランスさんはルイズ・クラウントって魔王様ご存知ですか?


 ランス:あ〜、あんね。よぉ〜しっちょっいが良く知ってるぞ。こげん小ちゃか頃からよ〜ここに来ちょったが♪


 リズ:何か人語に翻訳しても分かりづらいな。


 桃:巨獣の言葉は人語に訳すと独特なのが多いですからね〜。古代種ともなればこうなりますよ。ランスさんの場合は人界の日本という国にある鹿児島弁って方言がとても近い・・・というかそのままですね。


 ランス:続けて良かか?


 桃:あ、すみません。続けて下さい!


 ランス:ある日、魔王検定に受かったっちゅうておいの所に報告しに来たどん。それ以来プッツリと姿を見せなくなってしもたが。


 桃:多分その後人界へ研修に行ったんでしょうね。


 リズ:その後私が・・・


 ランス:ルイズは元気ね?


 桃:い、いやだな〜、もう何千年も前の方ですよ。ランスさんじゃあるまいし、もう生きてるわけないじゃないですか〜。


 ランス:そいもそうじゃな。じゃっどん、聞けば長くても100年で戻ってくるっちゅっとた言ってたが何で来んかったっか?


 桃:・・・・・


 リズ:・・・・


 ランス:良か良か、よほど言いたくなか事じゃっどが。無理に言わんくて良かが。


 リズ:いや、聞いてくれ・・・・


 アオイ:アーマードランスさんへカオスに侵されリズさんの世界を襲った事、そしてリズさん達がルイズ様を倒した経緯をアーマードランスさんに話しました。


 ランス:そいじゃったか、これでおいの長年の心のモヤモヤが晴れもした。よぉ〜、話してくれたね。


 桃:ランスさんには何て言ったらいいか。


 ランス:良かって、あん子あの子もそうしてほしかったと思ちょいが思っている筈だ


 ランス:・・・ああ。


 ランス:あん子の事が知りたかったら今も残っちょっか知らんが、ここから北に行った所に夏の間別荘に使ちょった城があっで行ったもんせ♪


 桃:はい、今日は色々聞かせていただきありがとうございました♪


 ランス:なんの、おいの話で良ければいつでも来てくんやんせ来なさい


 桃:はい、また来ます♪









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