第459話浮上するクリスタルレイク巨大遺跡(中編)

 アオイ:12の国土を取り戻し浮上したクリスタルレイク巨大遺跡。それによって深い眠りから目覚めた巨獣がいたようです。それはそうと1話から読んでくださった方は気付きましたか?シルフィード王国には一体も巨獣の目撃情報が無い事に。どうしてでしょうね?


 魔界時間11:00 クリスタルレイク上空 巨大遺跡入り口


 禎祥:うわ〜、ここから改めて見るとこの湖ってホント大きいですよね。


 ソフィア:地球の30倍の大きさを誇るこの湖は国内最大級だからね。水深は3億9000万mはある。


 禎祥:あんなに深いのに湖底が見える・・・あれ?


 ソフィア:どうしたんだい?


 禎祥:今湖底の方でチラッと魚の背ビレみたいなのが見えたような。


 ソフィア:この湖は淡水だから淡水魚かな?どの辺だい?


 湖底の岩陰を指す禎祥


 禎祥:あそこ、あの辺です・・・ホラまた!今度は尾ビレだ!


 ソフィア:本当だ、ここからはっきり見えるって事はザッと見て8000万㎢級のものだな。そうなると魚型の巨獣かな?だとしたらこの国に来て最初の巨獣の目撃になる。


 禎祥:え?1回もないんですか?


 ソフィア:そうさね、私は勿論この国が建国される前から住んでた先住民でさえこの国での巨獣の目撃情報は1回もないんだ。


 禎祥:先住民なら1度くらいはあっても良いような気がするんですけどね〜。


 ソフィア:それにしても見たことのないタイプの巨獣だね。一見すると地球のシーラカンスにも似てるようだけど。


 禎祥:魔源図書館にアクセスして検索してみますね・・・・・あ!


 ソフィア:あったかい?


 禎祥:はい、ありました。あの巨獣の名は『アーマードランス』オキナ科オキナ目シーラカンス亜種の古代種。全長8500万㎢、体重4億2000万トン。魔界宇宙創世時代から存在するタイプの巨獣ですね。


 ソフィア:オキナ、日本の江戸時代にある『絵本百物語』に書かれた島ほどある大きさの魚型の魔獣だね。この遺跡の全盛期から生きてる生き証人ってわけか。


 禎祥:話が聞ければかなり有力な情報が得られそうですけど、巨獣の言葉が分からないと無理ですね。他の方法を探し・・・


 ソフィア:あるよ。


 禎祥:ふえ?


 ソフィア:だから、巨獣と話す方法だよ♪


 禎祥:あるんですか⁉︎


 ソフィア:そのためには『あの子』を呼び戻さないとね。私はアイツの通訳となる・・正確には通訳出来る奴のご主人様だね。そんじゃ、私はその子を呼んでくるから君は湖底に行く準備を進めておくれでないかい?


 禎祥:はい、分かりました!


 次回へ続く・・・



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