第187話幼き名探偵(後編)
アオイ:怪盗ルージュに盗まれた2つの物。どうやらあの2人には周りに知られてはいけない物のようですね。一体何なのでしょう?
事件現場 和菓子屋『あんころ』店内
小雪:おっかあ、ありがとだべ♪
鈴華:はぁい。どういたしまして♪それでは2人ともお願いしますね。
アオイ:この方は鈴華・アイゼンフリーズ。雪女族でアイゼンフリーズ大統領のファーストレディなの。
通信を切る鈴華
ギリウス:おお〜、小雪。大変な事に巻き込まれてしまって。
アオイ:右側のモニターに映っているのはギリウス・フロージン。フローズンダスト連邦2大政党の1つ氷結党の代表。アイスドラゴン族でアイゼンフリーズ大統領の叔父にあたる方なの。
アイザック:我々でお役に立てるならば協力しますぞ。
アオイ:そして左側のモニターに映っているのは結晶党代表で狼の獣人族のアイザック・アイズロックこの2人は盟友であり、良いライバルでもあるの。
マナ:それではお二方。アイゼンフリーズ大統領暗殺未遂事件でかけられた容疑は何ですか?
アイザック:では、私の方から。私にかけられた容疑はダークマター鉱石の密輸。
マナ:でも実際は新種のアダマンタイマイから採れたアダマンタイト鉱石サンプルを天界に送ったとう言うのが真実でしたよね?
アイザック:そうです。
ギリウス:私の方はSLウイルスによる大統領暗殺。
マナ:ですがそれは不可能で、貴方が天界から取り寄せたウイルスサンプルはデヴォルウイルスですよね。病原性ウイルスに共食いさせるよう信号を発しそのウイルスを捕食するタイプの。貴方はそれを医療用に改良する研究をさせていた。これが真実でしたね?
ギリウス:その通り。
マナ:そして双方に届けられたのは予定通りの品。ですが、送り主も宛名もその届け先の住所も全く違うものだった。そうですね?
ギリウス:そう。どうやら天界・魔界宇宙の境界要塞で検査の後手違いがあった様なのだ。
マナ:そして、本来お二方のもとに届く筈だったものはお二方のもとに届いた住所に送られて騒動になったと。
鈴:両方共4界警の方で押収する筈だったのですが。4界警に搬送中行方不明になりまして。逮捕状を申請しようとした矢先既にお二方の身の潔白は証明された後だったというわけです。
マナ:それはここに送られた時ですよね?
鈴:はい。発見現場から境界要塞での検査の時点では異常ありませんでした。
マナ:つまり。この4界宇宙境界宇宙司法エリアに入った時に行方不明になったという事。司法エリアで偽物とすり替えるなら司法エリア検索ドックしかない。そしてそれが可能なのは・・・
ビリーの方を見つめるマナ
ビリー:ま、まさか私というのではないでしょうな!
マナ:他に誰がいます?
ビリー:し、失礼ですぞ!
マナ:潔白と言うのならルドルフさんに何を渡したか。当然言えますよね?それとも、公に出来ない物なのですか?どちらにせよ大スキャンダルですよね?
ルドルフ:い、言わせておけば貴様!
女性の声:興味深い事ですね。キリング議員。フォートマンさん。
ルドルフ:お、お前は地獄界閻魔庁検事、
結衣:フローズンダスト連邦で暗躍していた天裏の衣の構成員が自白しました。貴方達は口封じに殺害したつもりでしょうけど。『死なせた』のが仇となりましたね。死者なら地獄界の管轄。死んだ天族なら閻魔帳も使えますからね。
ルドルフ:し、しまった!
ビリー:だ、だから言ったんですよ!殺すより生かして匿った方が良いって!
結衣:お二人の身柄は4界宇宙統合司法裁判所が預かります。これで天界へは帰れませんよ。
鈴:天界宇宙中央政府上院議員ルドルフ・キリング並びに4界宇宙境界宇宙司法エリア税関職員ビリー・フォートマン。アイゼンフリーズ大統領暗殺未遂の主犯格として逮捕します!
4界警へ護送される2人
小雪:すんごいべ〜!マナねえちゃんまたまたじけんかいけつだべ!
杏:すごいです!
マナ:杏ちゃんと小雪ちゃんが居なかったら事件解決までいかなかったわ♪
離れた所で話す4人
ミランダ:なぁ。
スゥ:何だ?
ミランダ:お前のとこのマナって子。歳の割にはえらい大人びた
ハル:確かに。今軽くスキャンしてみたが、『若返っている』という表現が適切だと思うが?
スゥ:今は話せない。
レン:時がきたら必ず話す。
ミランダ:何か事情がある様だな。いいだろう。こちらもこれ以上は詮索しない。
レン:助かる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます