第103話姉と妹

 バンクフルト合衆国との国土争奪戦争に勝利し、見事魔界宇宙第2位の銀行都市『ファンドレートシティ』を獲得したシルフィード王国。そしてその都市を統治していたのは財政大臣鈴峰麗華の実の姉だった。


 国土争奪戦争終戦翌日 魔界時間11:00 王城女王執務室


 アリス:そうか〜、あの都市の市長って麗華ちゃんのお姉さんだったんだね♪


 アスカ:へぇ、妹がお世話になってる様で。それにええ『お目付け役』も居るから安心したえ♪


 アリス:お目付けって風華姐さんの事?


 アスカ:そうどすぅ。せやけど、風華はんに迷惑ばかりかけるわけにもあかんし、これからはガッツリ目ぇ光らせてるさかい。安心しておくれやす♪


 風華:ま、息抜きみたいなモンだったけど。負担が軽くなるのは有り難い♪


 麗華:風華はんだけでも厄介なのに、この上姉さんまで居ったら敵わん。


 アスカ:アンタは昔から目ぇ離すといっつも筋肉美女に手を出すよって油断出来へんやないの!


 麗華:おおぅ。


 アリス:凄い。麗華ちゃんが反論出来てない!


 アスカ:ほな行こか。麗華♡


 麗華:行くって、何処ぉ?


 アスカ:何処って、アンタの新しい住まいファンドレートシティに決まっとるやないの。


 麗華:い、今から⁉︎


 アスカ:アンタは何寝ぼけた事言っとるの!今から引っ越しせんとアンタの仕事に障るやないの!


 麗華:い、嫌や!今の住まいがええ!


 風華:マチルダの近所だからだろ?


 アスカ:マチルダはんってあのブラックオーク族の美人はんどすか?あん人もええ筋肉しとるさかいなぁ。成る程、今のお気に入りってわけやな?なら尚更や。ホレ、ゴネとらんでさっさとしぃや!


 麗華の襟元掴んで引っ張っていくアスカ


 アスカ:嫌やー!姉さんの鬼ーーー‼︎


 アスカ:鬼でも何でもええからサッサとしておくれやす!


 風華:また頼もしいのが来たな♪


 アリス:そだね〜♪麗華ちゃんが一つの所に落ち着かないのって多分お姉さんから逃げてたね。


 風華:だろうな。


 ソフィア:それにしても珍しいな。


 アリス:ソフィア姐さんどゆこと?


 ソフィア:アイツ、いつもアスカさんが勘付いたのが判ったり、近くに来ている事が判ると必ず辞表出して行方をくらましてたのに。今度は逃げずに残ってたな・・・・成る程、そういう事か♪


 アリス&風華:?


 ソフィア:理由は2つ。1つはアリスに惹かれ絶対的な信頼を寄せてる事。もう1つはマチルダに本気で惚れてる事。でなきゃどんなに好みの女が居ても直ぐに逃げ出してるさ♪


 アリス:成る程ねぇ♪














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