第76話荒れるメディア
魔界宇宙史上世紀の発見の情報が各メディアに伝わり、加えて年に一度の魔界宇宙中央政府の総決算とも言うべき上院・下院総連議会が近づく事で各誌の編集部は嵐のような状態にあった・・・
魔界時間11:00 帝王都サタンヘイルダム 商業エリア
八咫烏文庫 週間グローバルフォーカス編集部
新人記者:ただ今戻りまし・・・って何ですかコレは⁉︎
先輩記者:おい!何ボーッとしている新人!早くこっち来て手伝え‼︎
ジェームス:いきなりそれはないんじゃないか?
先輩記者:へ、編集長!
ジェームス:魔界が二院制というのは知ってるな?
新人記者:はい。ですが、政党や議員の数が多いあまり上院・下院共に第1・第2・第3と分かれているんですよね?
ジェームス:その通り。中でも上院には『3大勢力』と呼ばれる政党がある。上院第1議会の『狐狸党』第2議会の『ダイモン党』第3議会の『妖星党』これは当然知ってるな?
新人記者:はい!中でもダイモン党のジョージ・オゾノン元代表の『政界の巨星墜つ』の記事は印象的でした!
ジェームス:フッ、面と向かって言われると悪い気はしないな♪
新人記者:ええ!アレ書いたの編集長なんですか⁉︎
先輩記者:そうだぞ!これがキッカケで史上最年少の編集長に抜擢されたんだぞ、この人は!
同時刻 同社内 週間サイエンスジャーナル編集部
若手記者:はよ〜っス・・・ってどうしたんスか?この騒ぎは?
年配編集者:遅い出社だな。ええ?おい。
若手記者:そりゃ〜、今日は遅番っスから。
年配編集者:そうか、それじゃ知らないか。今学界じゃ結構騒がしくなってるみたいだぞ。『魔界宇宙史上世紀の大発見だ!』ってな。
若手記者:なんスか?その大発見って?
年配編集者:なんでも、シルフィード王国で新たに遺跡が発見されてな。その遺跡の最奥に棺があったみたいなんだが、何が眠ってたと思う?
若手記者:そりゃあ棺っていうくらいだから古代の魔王の遺体とか?
年配編集者:それがな・・・・・
耳打ちする年配編集者
若手記者:えーーーーーー‼︎
年配編集者:どうだ?目が覚めたか?
若手記者:何かの間違いじゃないんスか?
年配編集者:間違いだったらここまで騒がしくならんだろ?
若手記者:マジかよ・・・コレが報じられれば妖星党代表闇取引事件以上の今年最大のスクープじゃないっスか!
年配編集者:だ〜か〜らこうして上へ下への大騒ぎなんじゃないか。
若手記者:こうしちゃいられない!編集長、取材行ってきます‼︎
慌てて編集部を飛び出す若手記者
同じ頃・・・
ジェームス:さ!のんびりとしていられないぞ、私について来い!
先輩・新人記者:はい‼︎
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