第77話解析!ヴァルキリー

 蒼龍回廊の遺跡『ガイアの揺かご』から持ち帰った4界宇宙最古の古代兵器ヴァルキリープロトタイプ通称『No.0』の解析を行うにあたって中央政府『4宰相』の一角科学教育大臣はシルフィード王国へ強力な助っ人を派遣した・・・


 魔界時間10:00 王都国立研究所


 ソフィア:待ってたよ。魔界宇宙一のヴァルキリー専門家ハル・スタンフォート博士♪


 ハル:そんな仰々しく言わなくても、昔の様にハルって言ってよソフィア♪で?例の『No.0』は?


 ソフィア:コイツさ。


 特殊保管区域の重厚な扉を開けるソフィア


 ハル:こ、これは!なんて美しい・・・


 ソフィア:だろ?いつ見ても見惚れる美しさだよ♪


 保存カプセルに触れるハル


 ハル:これが動力源の無い状態とはねぇ・・・


 ソフィア:そんじゃ、手分けして始めようか!


 ハル:ちゃんとついてきてよね♪


 ソフィア:ソイツは誰に向かって言ってるんだい?


 不敵に笑うハル


 ハル:愚問・・・だったわね♪


 解析開始から1時間・・・


 ハル:ソフィア、これって!


 ソフィア:ああ、コイツの動力源は人間の魂なんかじゃない!


 ハル:この構造、私の推測が正しければ・・・


 ソフィア:間違いない『永久動力』ってヤツだ。


 ハル:一度起動すれば永久に動き続けるっていうアレでしょ?魔源図書館の『4界宇宙動力大全』でしかみたとないけど、こうして実物を見るのは初めてだわ。


 ソフィア:でもコレ、使用した痕跡がある様だけど、一度起動すれば永久に動き続け誰も止められないこの『永久動力』をどうやって止めたんだろうねぇ?


 ハル:異物が噛み込んでもどんな異物も砕いてでも動き続けて傷一つつかないくらいの強度の筈なのに・・・


 ソフィア:4界動力大全でも材質不明ってあるくらいだしね。ちょっと待ってな。もう1人助っ人を呼んで来る。


 3時間後・・・


 ソフィア:来たね。待ってたよ♪


 ハル:この子って!


 ソフィア:そう、6大魔王の一角 セシル・R・ドクトルハイドのお気に入り、サイエント共和国大統領、クレア・M・サイエントさ!


 クレア:アリスお姉様たっての頼みって言うから急いで来たのに。ソフィアかぁ。


 祐:まぁまぁ、お嬢。話くらい聞いてあげたらどうです?


 ソフィア:そうガッカリしなさんな。良いモン見せてやるから♪


 クレア:このヴァルキリーの事?


 ソフィア:その動力部さ。


 クレア:コレって!『永久動力』⁉︎


 ハル:流石魔界宇宙最年少の天才少女。流石に知ってた様ね。


 クレア:実物は初めて見るけど・・・


 ソフィア:コイツの素材、解るかい?


 クレア:本で見た時は想像でしかなかったけど実物を見て確信した!コレは『特殊合金』その素材は『オリハルコン鉱石』と『ダークマター鉱石』


 ソフィア:何だって⁉︎合金の素材じゃ1番相性最悪の素材じゃないか!


 クレア:コレ等『単体』だったらね。


 ハル:『繋ぎ』に何か使ってるって事?


 クレア:うん。


 祐:お嬢、それってもしかして・・・


 クレア:『ファントム鉱石』


 ソフィア:コイツぁ盲点だった!そうか!ファントム鉱石か‼︎


 ハル:本来直に合金すれば有毒精神汚染物質『カオス』を発生させる危険がある上に半径1000000㎢規模の大爆発を起こすが、ファントム鉱石がそれを中和し耐爆効果を併せ持つ。そうかぁ、ファントム鉱石が繋ぎの素材だったんだ。


 ソフィア:そんじゃ、この4人で更に解析を続けるよ!


 祐:サラッと俺も数に入ってないかい?


 クレア:嫌よ!忙しいのに。


 ソフィア:頑張ったらアリスがハグしてくれるぞ♪


 クレア:何ボサッとしてるの祐!張り切っていくわよ!


 祐:やっぱそうなるのね。






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