第60話クリスタルレイク
科学超大国サイエント共和国からの宣戦布告がある中、東方エリアに1人の小説家が越してきた。
魔界時間15:00 クリスタルレイク湖畔都市クリスタルヒルズ
僕の名は市川雄一郎、職業小説家。種族は天狗族。魔界の大手出版社で小説を書いている。最近行き詰まっている。いわゆる『スランプ』というやつだ。新聞配達をしていた頃の仲の良かった仲間の勧めでシルフィード王国に越してきた・・・
雄一郎:ここが王国百景に数えられる『クリスタルレイク』かぁ。地元の人の話じゃ魔界宇宙創生時代からその純度は変わらず。日中だと水深1000000mにもかかわらず湖底まで見えるほど美しい湖と聞いて来たら本当に湖底まで見える!
妲己:ここいらじゃ見ない顔だね、外人さんかい?
雄一郎:はい、帝王都サタンヘイルダムから引っ越してきました。
妲己:ふぅん、あの子のお膝元からねぇ。
雄一郎:?
妲己:なんでもないよ。ただの独り言さね♪アンタ、見たところ物書きさんの様だが?
雄一郎:ええ、そうです。わかるんですか?
妲己:ま、アタシも『同業者』だからね♪
雄一郎:そうでしたか!
妲己:そういや自己紹介未だだったね。あたしゃ妲己。
雄一郎:妲己様⁉︎初代魔界宇宙帝王サタン様の奥方にして文界で知らぬ者は恥とされる魔界宇宙で未だたどり着いた者はいない幻の『文帝』の称号を保持し続けている伝説の小説家!
妲己:そんな大層なもんじゃないさね。周りがそう騒いでるだけでそこいらの小説家と変わらないよ♪アンタは・・・文豪といったトコだね。
雄一郎:僕の方こそ周りがそう騒いでいるだけで、自分の中じゃまだまだ『文人』ですよ♪
妲己:ここは良いトコだろ?魔界の名だたる小説家や画家、ミュージシャンなんかも好んで済むんだよ。
雄一郎:これを見たらそう思えます。都会の喧騒とは全く違う『良さ』があるので、ここに来る前のスランプが嘘の様に創作意欲が湧いてきますよ♪
妲己:おや?スランプだったのかい?
雄一郎:ここに越してきて良かったと心から思いますよ♪
妲己:ま、天界の神々も別荘を建てるくらいだからねぇ。
雄一郎:この国にある王国百景を1つ1つ見ていくと良い作品が書けそうですよ!
妲己:そいつぁ良かった。んじゃ、アタシは用があるから、アンタはゆっくりすると良い♪
雄一郎:はい!有難うございました♪
その場を去る妲己
雄一郎:さあ!もう少しこの景色を堪能したら一筆書きますか!
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